平成28年6月の税務
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●5月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額・納期の特例を受けている者の住民税の特別徴収額(前年12月〜当年5月分)の納付
6/15
●所得税の予定納税額の通知
6/30
●4月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●10月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の1月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の3月、4月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(2月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第1期分)
国際税務って何だろう
◆国際税務との関わりの始まり
海外との取引が始まると国際税務との関わりも始まります。たとえば、海外のソフトウェア開発会社に業務を依頼した際に支払う対価については、国際源泉課税の適用について調べて対応しなければなりません。また、逆に、海外の業者からの依頼に基づき提供した業務報酬を受取る際に、海外の税制により、源泉税が控除された後の金額が送金されて、当初の見込みよりも少ない手取額となってしまうこともあります。
◆国際税務という名の別の税法はありません
こうした国際間の取引に際して出てくる税務問題が国際税務です。しかしながら、国際税務という名の別の税法規定が適用されるわけではありません。
あくまでも適用されるのは、日本の税法であり、相手先国の税法です。また、相手先国との間に租税条約があるとその取り決めも勘案して対処することになります。
たとえば、外国会社に使用料の対価を支払う際には、日本の所得税法の「第四編 源泉徴収」の「第五章 非居住者又は法人の所得に係る源泉徴収」で適用関係を調べます。そしてさらに、租税条約が適用される場合には、租税条約に関する届出書を提出した上で、源泉徴収税額を計算・納付することになります。
◆具体的には以下の分野が国際税務です
税法規定で国際税務に関係するものは、(1)利子・配当・使用料にかかる源泉税、(2)外国税額控除、(3)過少資本税制、(4)移転価格税制、(5)タックス・ヘイブン対策税制などです。
一般的に相手先国でも同様の税法規定がありますので、取引の方向によっては相手先国での上記税法規定も影響してきます。
国際税務との関わりは、自社の海外の会社との取引の開始から、規模の拡大、海外への支店や子会社の設立など、自社の事業の拡大や時の経過によって、多面的に派生することになります。
◆普段見ない場所に書かれているので馴染めないだけです
国際税務の規定は、同じ税法の中でも少し離れた章・節に置かれています。そのため少し馴染みづらいですが、慣れれば仲良くできます。恐れる必要はありません。
女性活躍推進法とは
◆職場における女性の活躍を推進する法律
平成28年4月より「女性活躍推進法」が施行されました。この法律はどのような内容なのか見てみましょう。
労働者301人以上の企業は、女性の職務における活躍の推進に向けた行動指針の策定等が義務付けられました(300人以下の場合は努力義務とされています)。
◆事業主行動計画の策定等
行動計画とは何をするのでしょうか。
(1)自社の女性の活躍状況を把握し課題分析を行います。………ア. 女性の採用比率、イ. 勤続年数男女差、ウ. 労働時間の状況、エ. 女性管理職比率
(2)状況把握・課題分析を踏まえて、行動計画の策定、届出、公表………行動計画の必須記載事項は、ア. 目標、イ. 取組内容、ウ. 実施時期、エ. 計画期間、オ. 取組実施・目標達成の努力義務
(3)女性の活躍に関する情報の公表………女性の職業選択に資するよう省令に定める情報(限定列挙)から事業主が適切と考えるものを公表
(4)認定制度………認定基準に沿って該当企業には優良企業の認定が与えられる
(5)履行確保措置………厚生労働省大臣による報告徴収・助言指導・勧告
◆具体的な取組とは
自社に次の様な必要な項目に関する効果的な取組を規定します。
・女性の積極採用に関する取組
・配置・育成・教育訓練に関する取組
・継続就業に関する取組
・長時間労働是正等、働き方の改革の取組
・女性の積極登用・評価に関する取組
・雇用形態や職種の転換に関する取組(パ-トから正規雇用へ、等)
・女性の再雇用や中途採用に関する取組
・性別役割分担意識の見直し等、職場風土改革に関する取組
◆現状はどうなのか
政府の女性活躍の目標値は2020年に女性管理職割合を30%まで持っていくと言う事ですが、日経新聞の「社長100人アンケート」によると現状の女性管理職割合は「ほとんどいない」が45%、「1割前後」は37.9%、管理職割合目標は「1割前後」が49.6%、「2割前後」が11.9%、でした。管理職を育てるのは時間がかかります。政府目標通りにはなかなかなれないかもしれません。