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《コラム》賃貸用建物の譲渡と課税事業者
個人で不動産の賃貸業を営む方(免税事業者)が、たまたま前々年の平成26年(本年、平成28年)、いわゆる基準期間に賃貸用建物を1千万円超(税込)で譲渡していた場合、本年、平成28年は課税事業者になって、仮に、本年中に貸店舗等の賃貸収入などがあれば消費税の納税義務が生じることになります。
●免税事業者にとっては予測し難い
というのも、個人で小規模又は居住用不動産の賃貸業を営んでいる方は、譲渡年(前々年)においても、多くの場合は免税事業者ですから消費税の納税義務は生じません。また、事業者の方自身が課税か免税かを特段意識されていないこともあってか、譲渡をした年の翌々年の状況を気に留めることはまずないように思われます。
このようなケースで、平成28年に再度、別の賃貸用建物を譲渡してしまうこともあります。この状況に至っては、災難ともいえる酷な状況を招来させます。建物の譲渡価額が5千万円であれば、単純に見積もって、消費税額の負担は400万円相当です。
消費税負担額の予測可能性を認識するには、少なくとも、前々年の譲渡時に税の専門家の関与が不可欠かと思われます。
●簡易課税の選択と課税期間の短縮
平成27年中に簡易課税選択の届出を失念、そして、本年の売買契約締結後引渡前の段階で、どのような税負担軽減の対策が講じられるかですが、以下が限界のように思われます。もっとも、前々年の課税売上高5,000万円(税込)以下が前提です。
①3か月間の課税期間の短縮と簡易課税選択の届出書の提出、②3か月間の課税期間の短縮の届出が間に合わなければ、1か月間の課税期間の短縮と簡易課税選択の届出書の提出です。
もちろん、これら課税期間の短縮と簡易課税を選択するとその適用が2年間継続することになりますが、建物譲渡に伴う課税期間の消費税の負担を軽減できれば、免税事業者にあっては、その後の課税期間は非課税売上が圧倒的に多く、課税売上があっても僅かですので大きな事務負担になることはないように思います。
ちなみに、賃貸用建物の譲渡に伴う簡易課税のみなし仕入れ率は40%ではなく60%です。少なくとも、消費税の負担を相当軽減できます。
2016年9月11日更新
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