では、2025年版小規模企業白書ではどのような内容が記載されているのでしょうか。ここでは2025年版小規模企業白書の構成に沿ってその概要をみていきましょう。
第1部では2024年度の小規模事業者の動向について各種統計データ等に基づきまとめています。
第2部では、「経営力を高める小規模事業者の持続的発展と地域貢献」というタイトルで分析を行っています。
第1章では「持続的発展に向けた経営力の向上」というテーマで分析を行っています。
第1節「小規模事業者の経営力の向上」では、経営力向上に向けた取組みについて、「強みの伸長と販路の拡大」、「経営管理の強化」、「経営計画の策定と運用」に着目し分析を行っています。
第2節「地域の持続的発展と小規模事業者」では、小規模事業者が地域経済において担っている役割を改めて確認した上で、地域経済の持続的発展に向け、経営資源の引継ぎ、起業・創業、地域資源の活用、地域の社会課題解決の取組みについて分析を行っています。
第2章では、「支援機関の支援力強化」というテーマで、支援機関の活用状況や支援機関の現状と課題について概観した上で、各支援機関が認識する強み・不足している点等の特徴を整理するとともに、支援機関同士の有機的な連携や支援力向上の取組みについて分析を行っています。
小規模事業者では、事業規模・商圏が限られる中、差別化による独自の強みを創出することや、経営計画策定等を通じ経営者のリテラシーを高め、経営の振り返りと改善のサイクルを通じた「経営の自走化」を目指すことが重要となります。そして、地域の社会課題解決事業を担うビジネスの推進も期待されているのです。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)