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事務所だより:

公認会計士・税理士・M&Aシニアエキスパート 久次米会計事務所 事務所だより

発行日:平成33年03月
シニア・プライベートバンカー(日本証券アナリスト協会認定)

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目次
2021年3月の税務
清算事業年度の消費税申告
特例措置は2021年2月末まで雇用調整助成金
テレワークの労務管理上の課題

2021年3月の税務

3月10日
●2月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

3月15日
●前年分贈与税の申告(※申告期限が4月15日まで延長されました)
●前年分所得税の確定申告(※申告期限が4月15日まで延長されました)
●所得税確定損失申告書の提出
●前年分所得税の総収入金額報告書の提出
●確定申告税額の延納の届出書の提出(延納期限:5月31日)
●個人の青色申告の承認申請(1月16日以後新規業務開始の場合は、その業務開始日から2ヶ月以内)
●個人の道府県民税・市町村民税・事業税(事業所税)の申告
●国外財産調書の提出

3月31日
●個人事業者の前年分の消費税・地方消費税の確定申告
(※申告期限が4月15日まで延長されました)
●1月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人及び個人事業者(前年12月分)の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者(前年12月分及び当年1月分)の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●7月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の4月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の12月、1月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(11月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>

清算事業年度の消費税申告

◆会社が解散した場合の法人税の申告
 コロナ禍での売上減少から回復できず、この際思い切って会社を畳むことを経営者(株主)が決断すると、会社清算となります。
 まずは臨時株主総会で解散決議がなされます。解散後、解散の日までの期間を1事業年度として、解散の日から2か月以内に解散事業年度確定申告書の提出です。残余財産が確定するまでは、清算事業年度確定申告書を同様に事業年度末から2か月以内に提出します。残余財産が確定すると、残余財産確定申告書を残余財産確定の日から1か月以内の申告となります。

◆会社解散の消費税の申告(解散事業年度)
 消費税の申告は、課税期間ごとに、その課税期間の末日から2か月以内の提出です。課税期間は、法人税の事業年度に従うため、解散すると法人税のみなし事業年度に合わせ申告期間もそれに応じることとなります。
 事業年度開始の日から売上ゼロということはないでしょうから、解散の日までは従来通り消費税計算をして申告・納付します。

◆会社解散の消費税の申告(清算事業年度)
 会社解散後には営業活動はできません。そのため、通常の売上にかかる課税売上は発生しません。しかしながら、会社の資産売却などにより、課税売上が発生する場合もあります。消費税申告は、課税売上の有無により、申告書の内容と提出の要否が変わってきます。
(1)課税売上が発生しない場合
 消費税法の申告規定で、「課税売上がなく」かつ「納付税額がない」場合は、申告書の提出義務はないとされています。一方、仕入税額控除が過大の場合、還付申告書を提出できるとも規定されています。
 清算期間中も、事務所家賃や清算手続きのための司法書士・税理士費用が発生し、これらにも消費税が付加されています。
 こうした費用は、課税資産の譲渡等のみに要する費用とその他の資産の譲渡等のみに要する費用の両方に共通して要するものとなり、課税売上割合で按分して仕入税額控除金額が計算されることになります。
 課税売上割合がゼロ%のため、仕入税額控除できる金額もゼロとなり還付金額は発生しません。また一方で、「課税売上がなく」かつ「納付税額がない」ため、申告書の提出義務はないものとなります。
(2) 課税売上が発生する場合
 課税売上が発生していた場合には、課税売上割合に応じ、還付申告書の提出ができるか申告納税が発生することになります。

特例措置は2021年2月末まで雇用調整助成金

◆雇用調整助成金特例措置終了予定
 新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置として、令和3年2月末まで日額上限額の引き上げ等が行われていますが、3月以降段階的に縮小し、5〜6月にリーマンショック時並みの特例とする方針が12月8日に総合経済対策で表明されています。そして令和3年1月末及び3月末時点の感染状況や雇用情勢が大きく悪化している場合、感染が拡大している地域、特に業況が厳しい企業について特例を設ける等、柔軟に対応するとされています。

◆3月以降はどのようになる?
 雇用調整助成金の特例措置がなくなるとどのようになるでしょうか?リーマンショック時の主な特例措置を参考に出しますと次のようになっていました。
(1)助成率:中小企業4/5、大企業2/3(コロナ特例措置では雇用を維持している場合、中小企業10/10、大企業3/4)
(2)生産指標要件:最近3か月の生産量等が直前3か月又は前年同期と比べて原則5%以上減少(コロナ特例措置では1か月5%以上減少)
(3)対象被保険者:雇用保険被保険者6か月未満の者も助成(コロナ特例では緊急雇用安定助成金により被保険者でない労働者も助成)
(4)支給限度日数:3年300日(コロナ特例措置では令和2年4月1日から令和3年2月末までの期間+1年100日、3年150日)

◆在籍型出向による雇用維持支援にシフト
 今後は産業雇用安定助成金(仮称)を創設し出向元と出向先の双方を支援、出向元には雇用調整助成金、出向先には労働移動支援助成金による受け入れ企業への支援の方向になるでしょう。
 また、人手不足企業にはコロナ禍による離職者等で就業経験のない職業に就くことを希望する求職者を一定期間試行雇用する事業主に対する賃金助成制度(トライアル雇用助成金)を創設、紹介予定派遣を通じた正社員化(キャリアアップ助成金)の促進なども予定されています。
 雇用調整助成金の特例措置を使っている企業は期間延長が終了したときの変更の対応を検討する必要があるでしょう。

テレワークの労務管理上の課題

◆テレワークを実施している割合は?
 内閣府が2020年6月に公表した調査によると、全国でテレワークを経験した人の割合は34.6%でした。テレワークは以前からありますが、コロナ禍でより身近な働き方になったと感じる人も多いのではないでしょうか? 調査ではテレワークの導入率が「ほぼ100%」は全体の10.5%、感染者の多い東京23区では20%以上という高い割合です。「50%以上」の働き方も11%と約1割あります。東京都では昨年12月の実施率が15.7%であったものが、2020年4月では49.1%が実施、2.5倍に増えています。実施が多い業種は、1.教育・学習支援、2.金融、保険、不動産業、3.卸売業、4.製造業です。
 テレワークの実施率は業種別、雇用形態別、地域別で大きく異なっています。

◆労務管理上の課題
 テレワークを実施していない企業から上がってくる意見は「適した業務がない」「セキュリティー上のリスク」「インフラ整備の問題」などがあります。他には次に上げるような意見もありました。
(1)「部下が本当に集中して働いているか」
 不安に感じる上司の一方で働く側は「サボっているとは思われたくない、業務に集中するあまり長時間労働となってしまう」という回答もあります。一部に多少サボっている人がいるとしても、テレワーク中の全員を監視するようなことは働く意欲をなくしてしまいます。会社と社員で認識を統一して、制度がきちんと運営される土台を作ることが大切です。
(2)労働時間の把握が難しい
 在宅勤務中にも出社時と同じ労働時間管理をしている企業は8割ありますが、電話、メールで始業・終業に連絡、クラウド上の勤怠システム、パソコンのログ、日報などの報告があります。本人の都合で時間をずらして働くときは事前・事後に申請させるなどして実態を把握しましょう。
(3)コミュニケーションがとりにくい
 コミュニケーション手段は主にメール、チャット、WEB会議、電話等になりますが、対面よりは簡潔な表現にならざるを得ないので情報共有漏れが出ないともかぎりません。在宅勤務は孤独感や相談相手がいない等、精神面でのフォローも必要不可欠です。
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