発行日:2024年10月16日
2024年10月の税務
10月10日
●9月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
10月15日
●特別農業所得者への予定納税基準額等の通知
10月31日
●8月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●2月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、5月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の7月、8月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(6月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第3期分)(10月中において市町村の条例で定める日)
クラウドサービス利用の注意点
◆クラウドサービス利用と個人情報保護法
ネットビジネスの進歩によって、クラウドサービスを利用する企業が多くなりました。同時に、クラウドサービスを利用する際には、個人情報保護法との関連で注意すべき点もあります。多くの民間事業者は、基本的に個人情報保護法における、個人情報取扱事業者となり、入手した個人データを、第三者に提供する場合には、原則として、本人の同意を必要とするなど、様々な義務が課されています。(個人情報保護法第27条など)
◆クラウド例外とは
いわゆる「クラウド例外」とは、一定の要件を満たす場合には、クラウドサービスを利用する企業に対して、個人情報保護法上の義務を課さないとするものです。なお、この「クラウド例外」は、個人情報保護法に規定が設けられているものではなく、個人情報保護委員会の「『個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン』に関するQ&A」での取り扱いに過ぎませんが、実務では広く利用されています。具体的には、Q&A7-53において、「当該クラウドサービス提供事業者が、当該個人データを取り扱わないこととなっている場合には、当該個人情報取扱事業者は、個人データを第三者に提供したことにはならない」とされています。
簡単に言えば、クラウドサービス提供事業者が個人データを預かっているだけの貸倉庫業のような場合が、これに該当します。ここでの「当該個人データを取り扱わないこととなっている場合」とは、契約の内容に、「当該外部事業者が、サーバに保存された個人データを取り扱わない旨が定められており、適切にアクセス制御を行っている場合等が考えられる」とされています。
◆クラウドサービス利用者の対応
これを逆に言えば、「クラウド例外」に該当しない場合には、「クラウドサービスを利用する企業は、個人情報保護法上、原則通りの義務が課される可能性がある」ということになります。従って、既にクラウドサービスを利用している場合、または、新たにクラウドサービスを利用しようとする場合にかかわらず、当該サービスが「クラウド例外」に該当するかどうか、契約内容をきちんと把握することが大切になります。
埋蔵文化財包蔵地の評価
◆日本列島は遺跡の宝庫
貝塚や住居跡、古墳などの遺跡は全国で約46万か所あり、毎年9千件程度の発掘調査が行われているそうです。自治体は既に発見されている遺跡の分布図を公開しており、これらの地域でマンションや商業施設などを開発するときは文化財保護法の規制を受け、工事期間にも影響が出てきます。
◆埋蔵文化財のある土地は届出と調査が必要
埋蔵文化財が周知されている土地(「周知の埋蔵文化財包蔵地」といいます)を土木工事により発掘しようとする場合は届出して、必要があるとされたときは、試掘調査、発掘調査、現状保存などを行います。また周知の埋蔵文化財包蔵地以外で遺跡を発見したときは、現状を変更することなく、遅滞なく届出が求められます。
◆評価方式が新たに公表される
国税庁は、平成16年7月、土壌汚染地の評価について取扱いを公表しました。その後、周知の埋蔵文化財包蔵地について減価を認める裁決事例や、設計変更により発掘調査の必要がなく減価が認められなかった裁決事例などを受け、令和6年7月、埋蔵文化財包蔵地についても新たに土壌汚染地の評価に準じた評価方法が示されました。
◆原価方式による評価方法
原価方式による評価方法では、路線価等による「文化財がないものとした場合の価額」から「発掘調査費用に相当する金額」を控除します。文化財がないものとした場合の評価は、地価公示価格水準の8割程度とされるため、発掘調査費用についても見積額の80%相当額で評価します。見積りは最も合理的な方法によるものとされます。
周知の埋蔵文化財包蔵地に該当しない場合であっても文化財が出土して経済的負担が生じる可能性がある場合、周知の埋蔵文化財包蔵地に隣接する場合、一定の面積以上の開発が行われ、試掘調査や発掘調査を実施する場合には埋蔵文化財包蔵地の評価の適用の可能性があるとされています。
◆埋蔵文化財の評価がされないこともある
一方、埋蔵文化財の存在する可能性が潜在的な段階では埋蔵文化財包蔵地として評価できないとされています。また、土地所有者に発掘調査費用の負担がない場合、対象地域で発掘調査費用が生じることの確実性が低い場合も発掘調査費用はないものとして取り扱われますので注意が必要です。
なお、個人が自己の専用住宅を建設するときの発掘調査費用は公費負担となります。