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事務所だより:

★事務所だより5月号②★

発行日:2026年05月10日
いつもお世話になっております。

風薫る五月になりました。
爽やかな風に身も心もリフレッシュできる季節ですね。

それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
目次
相続税調査は増加傾向 追徴課税額も過去最高水準に
一体どうすればよいの? 一人社長が亡くなった場合の後継者選任

相続税調査は増加傾向 追徴課税額も過去最高水準に

◆実地調査は9,500件超に増加
 令和6事務年度の相続税に関する実地調査件数は9,512件で、前年度比111.2%と大幅に増加しました。追徴税額も824億円(前年度比112.2%)と増加し、調査1件あたりの追徴額は平均867万円に達しています。調査の対象は、過少申告が疑われる事案や、申告義務があるにもかかわらず無申告が疑われる事案など、国税当局が入手した資料情報に基づき重点的に選定されています。

◆簡易な接触でも追徴効果
 書面通知や電話・来署依頼による「簡易な接触」も積極的に行われており、21,969件(前年度比117.0%)に達しました。これにより、申告漏れ課税価格は1,123億円、追徴税額は138億円と、いずれも簡易接触が開始された平成28年度以降で最高水準となっています。形式的なやり取りで済むと軽視されがちですが、実態は大きな修正リスクを伴っており、税務署からの文書ひとつが大きな対応義務に発展する可能性があることを認識すべきです。

◆無申告・海外資産は特に要注意
 無申告事案の追徴税額は142億円と、平成21年度の公表開始以来で過去最高を記録しました。また、海外資産関連事案も増加しており、実地調査件数は1,359件、申告漏れ課税価格は97億円でいずれも前年比2割以上の増加です。特に、CRS情報や租税条約による情報交換が活用されており、海外資産の秘匿は極めて困難になっています。
 実例として、海外子会社への貸付金を国内法人口座経由で隠蔽したケースでは、約4.4億円の課税価格の修正が行われ、1.8億円の追徴税額が発生しました。意図的な隠蔽行為は重加算税の対象にもなり得るため、非常に高額な税負担リスクを伴います。

◆実務での対応ポイント
 これらの状況を踏まえ、相続税対策を行う中小企業経営者や資産家は、次の点に留意すべきです。まず、相続前の多額の現金引き出しや贈与については、目的・使途の記録と説明責任を明確にすること。また、海外資産を保有している場合は、その管理状況や取得経緯を文書化しておくことが肝要です。税理士任せにせず、資産構成と過去の資金移動について経営者自身が説明可能な体制を整えておくことが、将来的な税務リスクを軽減する鍵となります。

一体どうすればよいの? 一人社長が亡くなった場合の後継者選任

◆一人社長が突然亡くなってしまった場合
 中小企業やスタートアップには、一人で社長(代表取締役)と株主を兼ねている会社が多くあります。会社法では、会社に最低1名の取締役がいればよいため、設立は容易です。このような会社は、意思決定の迅速さが強みですが、責任が一人に集中しているため、いろいろなリスクが存在します。例えば、一人社長が突然亡くなってしまった場合。会社が運営できなくなるので、社長の相続人や従業員が連携して、当面の事態に対処しなければなりません。
1.株式の問題:今後誰が会社の持ち主となるか
2.取締役の後継者の問題:今後誰が会社の経営を行うのか

◆株主全員の同意が得られる場合
 会社は、代表取締役が不在という状態を解消するため、株主総会を開催して、後継者(新代表取締役)を選任します。この場合、会社法では株主総会の招集権限は取締役にありますが、唯一の取締役が死亡してしまった場合、招集する人がいなくなってしまいます。そのため、株主(社長の有する株式の相続権がある人)の全員に合意が取れる場合には、次のいずれかの方法により株主総会を開催し、そこで後任を選任します(株主総会決議自体を省略し、株主全員の書面決議で後任を選任することも可能です)。
(1) 招集手続の省略
 株主の全員の同意書をもらい証拠を残すことで、株式総会の招集手続を経ずに、株主総会を開催することができます。
(2) 全員出席株主総会
 株主が全員出席する場合、招集なしでも有効な株主総会が成立します。

◆株主全員の同意が得られない場合
 もし、株主全員の同意が得られない場合には、次のような手段が考えられます。
(1) 少数株主による株主総会招集請求
 議決権3%以上(定款で緩和可)の株主が裁判所に請求し、許可を得て自ら株主総会を招集します。この手続により、有効な後任を選任する決議を行えます。
(2) 一時取締役(仮取締役)の選任
 利害関係人(株主・債権者・従業員等)が裁判所に一時取締役(仮取締役)の選任を申し立てます。報酬は裁判所が決定し、通常弁護士等が選任されます。後任が選任されるまでの間の緊急の救済措置です。
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