発行日:2016年02月09日
平成28年2月の税務
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●1月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
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●前年12月決算法人及び決算期の定めのない人格なき社団等の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●6月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●法人の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、9月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の11月、12月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(10月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○前年分所得税の確定申告(2月16日から3月15日まで)
○前年分贈与税の申告(2月1日から3月15日まで)
○固定資産税(都市計画税)の第4期分の納付
平成28年度税制改正大綱 個人課税編
個人課税については、配偶者控除等各種控除の抜本的な改正は見送られました。以下、主な改正項目を概観していきます。
●空き家に係る譲渡所得の特例
昨今、不動産は、負の遺産となることもあり、空き家が社会問題化してきました。その解消策がこの特例の創設です。特例の内容は、次のとおりです。
相続時から3年を経過する日に属する年の12月31日までに、被相続人が住んでいた家屋を相続した相続人が、当該家屋(耐震性を具備したものに限り、その敷地を含む)又は除去後の土地を譲渡した場合には、当該家屋又は除去後の土地の譲渡益から3,000万円を控除することができる、というものです。
但し、幾つかの要件をクリアーしなければなりません。例えば、(1)家屋は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋(マンションを除く)であって、相続発生時に、被相続人以外の居住者がいないこと。(2)相続時から譲渡時点まで、居住、貸付け、事業の用に供されていないこと。(3)譲渡価額が1億円を超えないこと、などです。
適用期間は、平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間の譲渡です。
●三世代同居改修工事の特例
三世代同居のために改修工事を行った場合、次の(1)又は(2)の特例が適用できる規定で、新たに創設されたものです。
(1)改修工事の住宅借入金等(償還期間5年以上)の年末残高1,000万円以下の部分について、一定割合を乗じた金額を5年間の各年において所得税額から控除する。
(2)改修工事の標準的な費用の額の10%相当額をその年分の所得税額から控除する。
適用対象期間は、平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に居住に供したときです。
改修工事には要件があり、その対象工事は、(1)キッチン、(2)浴室、(3)トイレ、(4)玄関で、加えて、(1)〜(4)のいずれかを増設すること、改修後、(1)〜(4)のうち、いずれか2つ以上が複数になること、工事費が50万円超であることなどです。
●その他の改正
(1)非居住者への相続に係る「国外転出(相続)時課税」に関し遺産分割協議確定による修正申告や更正の請求を認めるもの、(2)市販薬の一定額購入による所得控除の創設(医療費控除との重複適用不可)、(3)通勤手当の非課税枠15万円までの引上げ等です。
退職後に前職の健康保険証を使用したら
退職等で前の会社の健康保険の資格がなくなった後は、すぐに再就職しなければ普通は国民健康保険に加入します。その手続の前に旧保険証を使用して、医療機関を受診した時は、一旦協会けんぽ(健康保険組合の場合もあり)が立替えて病院へ支払いし、後日受診者から協会けんぽに負担分(総医療費の7割から8割)を返還する事になります。
◆返還手続
医療機関ではその保険証が有効か無効か判断できないため、医療機関が協会けんぽに保険者負担分を請求すると協会けんぽは医療機関に医療費の立替え分を払います。協会けんぽでは無効の保険証使用を確認した場合、本人に療養費の給付費用の返還を通知します。その際納付書が送付されますので、本人はコンビニや郵便局で医療費全額の差額分支払いをします。
返還した保険料は領収証が出ますので改めて国民健康保険に療養費の請求を行います。その時には、領収証を添付します。
◆退職時の事務を滞りなく行うには
会社では退職者の保険証は退職日に遅滞なく返却してもらいましょう。
扶養家族の異動があった時、特に被扶養者が就職したり、収入が基準を超えたり被扶養者に該当しなくなった時は速やかに保険証を返却してもらうのが良いでしょう。
◆新しい保険証がまだ手元にない時
新しい有効な保険証がまだ手元にはないが医療機関にかかりたい時は全額医療費負担をして後から療養費の支給申請をするか、手続中であるなら「健康保険被保険者資格証明書」を申請し、交付してもらうことも出来ます。また、同月内であればかかった医療機関に新しい保険証を提示すれば後から本人に請求される事もないでしょう。
◆間違いやすいケース
・月単位の保険料なので月途中の退職でも月末まで使用できると勘違いした
・次の保険証がまだ手元になかったので前職の保険証を使った
・被扶養者の異動で削除すべき手続が遅れてしまった
・医療機関の受付で何も聞かれなかった
等が前職の保険証を使ってしまう誤り易いケースです。
相続税の自主申告 国税庁 誤りやすい事例を公表
専門誌等では、あれやこれやの節税策が喧伝されています。
では、相続税の基礎控除4割カットがそれほど大きな負担に繋がるのでしょうか。負担増にならないとは言いませんが、実際のところ、自宅(住居地にもよりますが)と現預金2,000万円前後の遺産では、相続税の負担はせいぜい200万円前後です。財産を貰っての負担ですから、決して払えない金額ではありません。何か不安を煽っているようにも思われます。
ところで過日、国税庁は今後、専門家に頼らず相続人の自主申告が増えると予測してか、誤りやすい事例を公表しました。幾つか紹介をしてみたいと思います。
●被相続人の兄弟姉妹が相続人
相続税法では、相続・遺贈で財産を貰った人が一親等の血族及び配偶者以外であれば、算出された税額に2割加算することになっています。兄弟姉妹は二親等の血族ですから、2割加算の対象になるというものです。また、孫が相続した場合、その孫が代襲相続人でない場合には、2割加算の対象になることも事例として掲げています。
●お墓の購入費用に係る借入金
事例の内容は、被相続人が借金して350万円のお墓を購入、相続開始時には220万円の残債があり、その残債220万円を債務控除して申告したというものです。解説は、お墓は非課税財産であるから、非課税財産に関する債務は、相続税の計算上、債務として差引くことができません、です。
●未納の固定資産税・住民税
事例は、相続開始日(3月7日)には、固定資産税と住民税の納税通知書が送付されてきていなかったので、債務控除しなかったというものです。解説は、固定資産税と住民税の納税義務は既に成立しているので、納税通知書の有無にかかわらず債務控除ができます、という内容です。
●団信生命保険と住宅ローン
事例は、団体信用生命保険契約に加入しているにもかかわらず住宅ローンを債務控除しているというものです。解説では、住宅ローンは相続人が支払う必要のない債務なので控除できません、とするものです。
●養子縁組と法定相続人の数
事例・解説では、相続税の計算に当たっては、養子の法定相続人の数は制限されている、被相続人に実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人で計算する、といった内容です。