発行日:2016年06月14日
平成28年6月の税務
6/10
●5月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額・納期の特例を受けている者の住民税の特別徴収額(前年12月〜当年5月分)の納付
6/15
●所得税の予定納税額の通知
6/30
●4月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●10月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の1月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の3月、4月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(2月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第1期分)
次世代ロボットの耐用年数
◆法人利用が進む人型ロボット「Pepper」
ソフトバンクで販売されている人型ロボット「Pepper」。27年10月には法人向けモデルの「Pepper for Biz」が発表されています。ロボットといっても、「Pepper」は産業用ロボットのイメージとは違い、「感情エンジン」と「クラウドAI」を搭載した世界初の感情認識パーソナルロボットなのです。
活用が期待されるのは主に「接客」分野。標準機能である「ビジネスアプリかんたん生成」を利用して、「声かけ」「商品紹介」「簡易診断」「アンケート」などを自社の接客スタイルにカスタマイズできます。
また、「接客回数・時間」「ユーザー属性(年代・性別など)」「顧客が表現した感情(喜び・驚き)」の「接客データ」の見える化ができるものとして、既に金融機関・小売業・運輸業など500社が導入しているようです(28年1月現在)。
◆経産省は「次世代ロボット」の普及推進
このような話を聞くと、いよいよ、モノを製造する「産業用ロボット」から、サービスを提供する「サービスロボット」の時代に差し掛かったと感じるかもしれません。
経済産業省のロボット政策研究会では、このようなロボットを「次世代ロボット」と定義し、普及を推進していますが、「Pepper」はその好例と言えるでしょう。
◆「次世代ロボット」の耐用年数は?
経理マンの方は「次世代ロボット」の耐用年数が気になるかもしれませんね。一応、現行法でのロボットの耐用年数の判断の目安は次のようになるものと思われます。
・店舗内で使用するロボット
①宣伝用
「器具及び備品」「看板及び広告器具」「その他のもの」「主として金属製のもの」→10年
②運搬・受付・接客ほか
「器具及び備品」「前掲のもの以外のもの」「その他のもの」「主として金属製のもの」→10年
・製造工程で使用されるロボット(産業用ロボット)
「機械及び装置」に該当し、そのロボットを使用している製造業用設備の耐用年数
・産業用ロボットメーカーのデモンストレーション用・宣伝用
「前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」「主として金属製のもの」→17年
平成28年から通勤手当非課税枠引上げ〜信州上田も首都通勤圏に!?
◆真田昌幸と中小企業経営者
NHK大河ドラマ「真田丸」の舞台が、いよいよ上田から大坂に移りましたが、ここまでは、信繁(幸村)の父である昌幸役の草刈正雄さんの怪(快)演?が印象的です。
実は草刈さんは、30年前の「真田太平記」では信繁役を演じています(このときの、昌幸役は丹波哲郎さん)。新聞のインタビューでも、そのことに触れられ、「三谷さんの脚本がどんどんあがってくるなかで、少しずつ僕なりの昌幸ができてきたんです。でも不思議なことに、時々、丹波さんのせりふ回しが無意識に出てきてしまう」とお話しされていました。丹波さんの演技がよほど強烈だったのでしょうね。
とはいえ、権謀術数に長けた昌幸像にコミカルな三谷演出も加わり、草刈「昌幸」も好評です。北条、上杉、徳川という大勢力に囲まれながら、生き残りを模索する昌幸の姿に中小企業の経営者の姿を重ね合わせる方も多いでしょう。血気にはやる息子たちから「上杉と北条のどちらにつくんですか!?」と突き上げられて、「そんなのわからん!」と応える昌幸。とぼけた「やり取り」は、まさに社長さんと二代目の息子さんの会話そのままに感じられます。
◆1月から「信州上田」も東京の通勤圏に?!
この大河ドラマの舞台である「信州上田」も、今年の1月から「東京からの通勤圏になっていた」といわれると驚かれるかもしれません。
給与所得者の勤務先から受ける通勤手当等で一般に通常必要であると認められる部分は、非課税とされます。その非課税限度額は、通勤定期券の場合には月10万円とされていましたが、28年1月からは月15万円に引き上げられたのです。これには新幹線通勤も認められ、北陸新幹線では、東京からの月15万円以下の定期券の最遠駅は上田(144,310円)となります。
いよいよ盛んふるさと納税
◆額も件数もうなぎ登り
昨年の確定申告時期には、税金特集をした「東洋経済」が、「2014年に平戸市への寄付金は約13億円(前年度3.9億円)に上り、全国の自治体で初めて10億円を突破した。」と報道していました。
ところが、2015年になると、10億円突破自治体は22にのぼり、最高は35億に達しています。トップの都城市を筆頭に、焼津市、平戸市、天童市、佐世保市、伊那市、浜田市とつづき、いずれも20億円を超しています。件数は、同じく都城市の23万件超を筆頭に、天童市、焼津市、浜田市、佐世保市とつづき、いずれも10万件を超しています。
◆ふるさと納税急増で補正予算
昨年末、伊那市のふるさと納税の年内見込み額が急増し、22億円となり、補正予算が提出されたという報道がありました。
伊那市は、市税収入82億円、国庫補助金27億円という規模の歳入予算の自治体なので、22億円の寄附金収入ということになると、予算の組み直しなしには市政事業を執行できないことになるのかもしれません。
◆返礼品もスマホにまで拡充
伊那市の場合、総額で6位なのに件数で27,030件と30位までにも入っておらず、寄附額の平均単価が高くなっています。理由は、寄附に対する返礼品の種類を拡充し、地元農産物ほか、地元企業Logitecのモバイル製品、パソコン周辺機器などを追加したところ、前年比131倍にも寄附が急に膨らんだからです。
◆返礼品のデジタル化も進行
多くの自治体ではその土地の特産品、工芸品、旅館やホテルの宿泊券など、自治体自慢の品々をお礼として寄附者に送っています。そして最近は、返礼品を拡充させ、「ポイント&カタログ制度」を取り入れる傾向にあります。ポイントは、寄附金の3割から5割くらいに相当し、有効期間中は積み立てておけ、再度の寄附で未使用ポイントも合わせて期間延長になります。
◆人口に膾炙するふるさと納税
寄附とは縁のなかった高所得の社長さんで、有効限度いっぱいのふるさと納税をして、貰ったポイントを、従業員に臨時ボーナス的に分配している人がいました。
これからは、ふるさと納税の最有効限度額の予測計算を求められることが多くなりそうです。
能力・成績を理由とした解雇
◆問題社員ならまず注意・指導を
企業においては時々能力不足や勤務成績不良など、労務提供がきちんと行われていない従業員に退職を促したいと考える場合があります。しかし能力不足や勤務成績不良と言う事由だけでは、すぐに解雇を正当化できるものではなく、このような時は指導・研修・配置換え等の措置によって能力や勤務成績の向上を図ってもなお、平均より著しく不良であることが明らかであり、向上の見込みもないのであれば、解雇が有効になる可能性もあります。
仮に著しく不良であっても会社の指導や教育・研修等を行わずに、配置転換や改善の為の猶予期間も設けずにいきなり解雇では労使トラブルになるかもしれません。
◆改善・対策はどうするか
能力不足・勤務成績・態度不良等は本人が気づいていない事もあるので、まずそのことを会社から本人に求める最低基準(会社によって尺度は違いますが)を具体的に示す事です。例えば営業職ならば、
1. 顧客からのクレームは月に3件以上ない事
2. 売上目標の最低ラインを示しておく等
また、営業職と言うわけではありませんが、態度不良や社内の他の従業員や顧客からクレームがある場合には具体的に改善対策を示し態度を改めてもらう等、一定の期間を設けて指導、教育してゆく必要があるでしょう。普段から指導記録を取っておいたり、始末書で自覚を促したりすることも必要です。もちろん指導した内容がすぐにクリアできないからと言って直ちに解雇ではなく、回避できるならばその方が良いでしょう。
◆能力見込み違いをした場合の対処
企業の求める能力を有する者として中途採用した者が能力の見込み違いで「思ったほどの能力が無い」等の場合の解雇は基本的には正当な理由には成りにくいでしょう。 採用時に特定の知識や能力を有している事を前提に雇用契約し、雇用契約書にも記載されている場合、解雇理由にされる可能性はあります。このような場合はまずは必要なその能力に対して賃金額が決められますから、一定期間後にその能力が見られなければ賃金の改定もありうることを定めておく事も有効でしょう。