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事務所だより:

★事務所だより6月号★

発行日:2026年05月20日
いつもお世話になっております。

日中はもう汗ばむ陽気となりました。
暑い季節に向かいますゆえ、なにとぞご自愛ください。

それでは、今月の事務所だよりをお届けします。

2026年6月の税務

6月10日
●5月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額・納期の特例を受けている者の住民税の特別徴収税額(前年12月〜当年5月分)の納付

6月15日
●所得税の予定納税額の通知

6月30日
●4月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●10月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の1月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の3月、4月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(2月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●国外財産調書・財産債務調書の提出

○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第1期分)(6月、8月、10月及び1月中(均等割のみを課する場合にあっては6月中)において市町村の条例で定める日)

少額減価償却資産の取得価額拡充で上限40万円未満へ!

◆制度の目的と背景
 中小企業者が事業に必要な少額の設備や備品を購入した際、その費用を購入年度に一括して経費計上できる「少額減価償却資産の特例」が令和8年度税制改正で拡充・延長され、令和8年4月1日以後の取得分から適用されます。本来、減価償却資産は耐用年数に応じて毎年少しずつ費用計上するのが原則です。しかし、それでは資産管理の事務処理が煩雑になります。本特例は中小企業の事務負担を軽減し、積極的な設備投資を後押しするために設けられたものです。約66万社が活用しており、令和5年度の適用総額は3,728億円に上ります。

◆今回の改正ポイント
 改正前は取得価額「30万円未満」の資産が対象でしたが、今回の改正で「40万円未満」へと上限額が引き上げられました。これにより、これまで対象外だった30万円から40万円未満の設備・ソフトウェア等も一括損金算入が可能となります。適用上限は年間合計300万円で、この点は改正前と変わりません。適用期限は令和10年度末(令和11年3月31日)まで3年間延長されます。なお、貸付けの用に供した資産(主要な事業として行われるものを除く)は引き続き対象外となりますのでご注意ください。

◆対象企業と要件の確認
 この特例を利用できるのは青色申告書を提出する「中小企業者等」に該当する法人です(個人も青色中小事業者であれば利用可)。資本金額または出資金額が1億円以下の法人が基本となりますが、大法人の子会社等や通算法人、保険業法に規定する相互会社、投資法人、特定目的会社、適用除外事業者(過去3年間の平均所得金額が15億円を超える事業者)は対象外です。従業員数は中小企業者で400名以下、出資金等が1億円超の組合等では300名以下が要件となります。自社が確実に対象に該当するかは、税理士に確認のうえで購入の検討をお願いします。

◆経営者がいま行うべき行動
 単価30万円以上40万円未満の備品・ソフトウェア・工具等の購入を検討している場合、一括費用計上が可能となりますから、年間合計300万円枠の管理と購入タイミングを確認し、投資計画の見直しに着手してください。税務申告の際には適用漏れのないよう、顧問税理士との早めの打ち合わせをお勧めします。

確定申告書の「1月1日の住所」が持つ重要な意味

◆「1月1日」は住民税の審判の日
 確定申告書に記載している「1月1日現在の住所」。実は「住民税」を決める運命の分かれ道になっているのです。
 日本の住民税には「賦課期日(ふかきじつ)」というルールがあります。
 これは、「その年の1月1日に住民票がある(または実際に住んでいる)自治体が、前年1年間の所得に対して課税する」という決まりです。
 例えば、2026年中に何度も引っ越しをしたとしても、2027年1月1日に住んでいた場所が「納税先」となります。確定申告書にこの日付の住所を記載するのは、税務署から各市区町村へ「この人の住民税はそちらで計算してください」というデータをスムーズに引き継ぐためなのです。

◆「国外住所」を書く前に確認すること
 海外赴任や長期滞在により1月1日時点で日本にいなかった場合、申告書には国外の住所を記載します。この場合、原則としてその年の住民税は課税されません。
 しかし、ここで注意が必要なのが「生活の本拠(実態)」です。
 住民票を抜いて国外住所を記載していても、実態として「日本に家族がいて、生活の拠点が国内にある」と判断された場合、後から自治体より確認が入ることがあります。もし「国内居住」とみなされると、遡って住民税が課税されるだけでなく、延滞金などのペナルティーが発生するリスクもあるため、安易な判断は禁物です。

◆「納税管理人」が鍵を握る
 国外に生活拠点を移す際、自分の代わりに税金の手続きを行う「納税管理人」を立てます。ここで盲点となりやすいのが、「税務署(所得税)」と「役所(住民税)」は別々に届け出が必要な場合が多いという点です。
 税務署にだけ届け出をして安心していると、住民税の通知が管理人に届かず、知らない間に「未納」扱いになってしまうトラブルも少なくありません。海外へ出られる際は、市区町村への確認もセットで行うのが鉄則です。
 引っ越しなどで海外渡航が絡む方は、「1月1日にどこにいたか」を客観的な事実(入出国記録や契約関係)に基づいて正確に記載することが、後の税務トラブルを防ぐ最大の防御策です。
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菅原哲也税理士事務所