-相続税と譲渡所得税- 土地が一体利用の場合
土地が居宅の敷地として利用されているかは、その土地が社会通念に照らし、一体利用されていることがポイントとなります。
◆相続税の土地の評価単位
相続税の計算では、相続した土地の地目、利用状況、利用する人の権利ごとに評価単位を判定します。
土地の地目は、宅地、畑、雑種地などの種類ごとに区分されます。一体利用されている土地が2以上の地目から成る場合は、主たる地目で評価することができます。地目は課税時期の現況で判定しますが、登記地目や固定資産税の地目と異なる場合もあるので、現地の確認が必要です。
宅地は利用の単位となる1画地の宅地で評価するので、数筆の土地であっても一体利用されていれば、全体を1つの評価単位とします。居宅の敷地部分の他に、庭や家庭菜園、自用駐車場など居宅の所有者が利用する土地が隣接している場合は、それらの一団の土地が社会通念に照らし、一体利用されているかを判定します。
土地の評価単位は、利用する人の権利によっても影響を受けます。使用貸借であれば借主の権利は土地所有者に及ばないので自身の居宅敷地と併せ、全体を1画地として評価します。借地権や貸家建付地のように他人が土地を使用する権限を持つ場合は、利用権の設定された土地ごとに評価します。
◆譲渡所得の特例の適用範囲
居住用土地の譲渡所得の計算では、長期譲渡所得の軽減税率、居住用財産の3,000万円控除などの特例を利用できるので、売却する土地について居住用部分の敷地面積が大きくなるほど税額が少なくなります。
譲渡所得の計算においても居宅の敷地に隣接している土地は、社会通念に従い、一体利用されていると判断されれば、一団の土地全体に特例を適用できます。居宅敷地に庭や家庭菜園、自用駐車場などの敷地が隣接しているときは、利用状況から判断することが必要になります。
◆譲渡所得の特例は適用要件が厳しい
相続空き家の特例では、適用要件が厳しくなります。相続した土地に複数の建物があり、土地が一体利用されていたとしても、特例の適用は被相続人が主として居住していた母屋の面積に対応する敷地部分に限られますので、相続開始直前の土地の利用状況から判断することが必要となります。
なお、長期譲渡所得の軽減税率の特例は、相続空き家の特例では併用できません。
離職予測分析とは
◆離職予測分析とは
従業員の離職可能性をデータに基づいて予測する分析手法です。勤怠データや人事評価などを活用し、統計分析やAIモデルによって離職リスクの高い従業員を早期に特定し、適切な対策を実施することを目的にしています。
分析の成否はデータの質と量に大きく左右されます。例えば勤怠データでは出退勤時間だけでなく、残業時間の推移、遅刻、早退の頻度等これらのパターン変化は離職の前兆となることが多いからです。元々残業をいとわなかった従業員が急に定時退社するようになったり、有給の申請が急増したりなどは離職リスクの前兆とも考えられます。しかし各々の会社の文化や、制度変更で生じる場合もあります。
他の観点では従業員満足度調査やエンゲージメント調査によって仕事への満足度、上司との関係性、キャリア展望を測定します。退職者面談のデータは離職要因にとって重要であり、在職中の面談データと合わせた分析が必要です。
◆継続的にメンテナンスする
精度の高い予測には労働環境や従業員の価値観の変化に応じたデータ項目、収集範囲の拡張、データ形式の標準化等データの品質保持のための定期的なメンテナンスが必要です。ほかの人事制度と同様に一度作成しても、状況は変化してゆくので継続的な分析が必要です。また、プライバシー保護や利用目的の制限にも配慮しましょう。
◆離職防止にAIを使うメリット・デメリット
AIを活用することで膨大なデータを素早く分析し離職リスクや退職者傾向を評価でき、人間同士のコミュニケーションと比べて客観的な評価が可能になります。
・多面的な分析によって離職の予兆を把握
・公正で客観的な判断、安定したデータ
・過去データにより離職者の傾向を掴める
・離職を防止するための施策も提案する
一方デメリット、注意点としては
・AIによる評価が従業員の反発を招く可能性もある
・AIの分析には限りがあり、人間による判断も必要である。個別のニーズや柔軟な対応が求められる場合もある。