お客様の発展を総合的に支援します。
事務所だより:

今月の事務所だより

発行日:2013年05月30日
いつもお世話になっております。
さわやかな初夏の季節となりました。
さて、今月の事務所便りです。

所得税にかかる税法改正のラッシュです。ご質問受けておりますのでご連絡ください。

平成25年6月の税務

6/10
●5月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額・納期の特例を受けている者の住民税の特別徴収額(前年12月〜当年5月分)の納付

6/17
●所得税の予定納税額の通知

7/1
●4月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●10月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の1月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の3月、4月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(2月決算法人は2ヶ月分) <消費税・地方消費税>

-----------------------------------------------
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第1期分)

消費税増税前にチェック! 住宅にまつわる税額控除

◆消費税増税で変わる住宅ローン最大控除額
 平成25年税制改正で、住宅借入金を有する場合の所得税額の特別控除、いわゆる住宅ローン控除は、現行の特例が平成29年12月31日まで適用期限が延長された上に、「消費税が増税されれば」最大控除額が引き上げられます。
 ただし最大控除額の引上げは、「消費税引き上げ後の消費税税率が適用された住宅」についての措置(東日本大震災の被災者の場合は増税が無くとも引上げ)ですから、注意が必要です。
 一般の住宅を例に挙げると、控除率(1%)、控除期間(10年)は現行のままですが、借入上限金額が引上げられる(2000万→4000万)ため、年間控除限度額は20万から40万に、トータルでの最大控除額は400万円になります。

◆控除しきれない場合の住民税控除も変化
 控除額をその年の所得税額から控除しきれない場合には、翌年度分の個人住民税から控除不足分を控除できることとされていますが、現行の控除限度額は課税所得金額等の5%(上限97,500円)から、課税所得金額等の7%(上限136,500円)に引き上げられます。

◆増改築については上限引下げも
 省エネ改修工事・バリアフリー改修工事のための借入金にもローン控除が適用されますが、こちらの総額1,000万円は変わりませんが、控除率2%が上限200万円→250万円までに、控除率1%が上限800万円→750万円になります。
 また、借入金を用いない認定長期優良住宅・省エネ改修工事等にも消費税増税に伴う改修工事上限限度額引き上げがあります。
 以前は省エネ改修工事とバリアフリー改修工事を同一年中に行うと、税額控除額の合計額は上限20万円に制限されていましたが、平成26年4月1日をもって廃止されます。

◆結局今なのか、後なのか
 控除上限は増えますが、消費税増税で建築額は増加されますし、建物の大きさや価格、金利等で有利不利に影響が及びます。
 現状でリフォームや新築を考えている場合、慎重な判断が必要な時期と言えるでしょう。

株式譲渡課税の変遷

◆消費税の導入がきっかけ
 株式譲渡益に対する課税は、昭和28年から平成元年までは、一定の要件(回数、株数、事業類似)を満たす売買を除いて、原則、非課税でした。理由は、株式投資を促し、国民のお金を企業に資本供給するのが狙いであったようです。
 課税のきっかけは、平成元年の消費税の導入です。資産家優遇との批判を受けてのことです。課税方式は、申告分離課税(税率26%)と源泉分離課税(売買代金の1.05%)2択式でした。
 その後、株式市場の低迷で市場のテコ入れの必要が迫られ、「貯蓄から投資」へのキャッチフレーズのもと、平成15年には、課税方式は申告分離課税のみ、税率も10%(所得税7%、住民税3%)に軽減、また、平成21年分の確定申告から上場株式等の損失と配当所得の損益通算が可能となり、現在に至っています。

◆今年中に上場株の売却か
 幾度となく延長を繰り返されてきた軽減税率10%は、平成25年12月31日末をもって失効します。平成26年からの譲渡益には、本則の税率20%(所得税15%、住民税5%)が適用されます。
 自民党政権になって、低迷していた株式市場も好転し、若干の乱高下はあるものの全般的に上げ相場です。手持ちの株式にも含み益がでてきましたが、来年になって売却すると、税金は今年に売却した場合の2倍になります。今年中に売却して1度利益を確定させることも選択肢としてあります。

◆上場株式の繰越損失と含み損
 貯蓄から投資へのメッセージにのって上場株を購入し、株式に含み損を抱えている人、また、譲渡益と相殺できる控除可能な繰越損失を有している人は、値上がり益を狙って持ち続けるのも方策です。
 また、含み損や繰越損失を抱えている非上場株式のオーナーの場合には、自社株を事業承継者等に売却して、その譲渡益と上場株の損失と通算することで譲渡益に係る税負担(20.42%)が軽減できます。
 なお、平成25年度税制改正では、上場株式等の譲渡損益と非上場株式の譲渡損益との損益通算ができなくなっています。

◆短すぎる繰越損失の期間
 上場株式の譲渡損失は、繰越控除できる期間は翌年以後の3年間ですが、海外では「期限なし」が主流です。この期間を少なくとも10年に延長してほしいですね。

1500万円非課税贈与

◆1500万円教育費非課税贈与の波紋
 今年の税制改正案として報道された孫への1500万円教育費非課税贈与が話題になっています。自分の子どもから、当然に1500万円の贈与が孫にあるものとして話しをされた、といって悩んでいる人がいました。また、基礎控除の4割削減による課税強化に対抗する策として、他の親族から借金してでも全ての孫に1500万円ずつ贈与しよう、としている人もいました。

◆1500万円教育費非課税贈与とは
 親族間の教育費の贈与はもともと非課税ですが、必要な都度直接、教育費に充てるために提供されるもの、と限定的に解されていました。今回の税制改正の新提案は、この必要な都度直接の要件を直系親族に限り1500万円を限度に解除するものです。
 孫が30歳になるまでの学校や塾などに支払う学費や入学金が非課税の対象になり、塾や習い事など学校以外への支払いは500万円が上限ということなので、1500万円が使いきれないこともあり得、その場合はその孫が30 歳に達した日に贈与があったものとして贈与税が課税されます。
 相続税法にある3年以内贈与の対象にならないか、との疑問を呈する人もいましたが、法律文がまだ未公表なのではっきりはしませんが制度の趣旨からそれはなさそうに思われます。

◆30年もの長期管理をどうするのか
 管理は、金融機関にさせる予定になっています。贈与を請けた資金は金融機関に預け入れ、教育資金非課税申告書をその預け入れ金融機関を経由して、納税地の所轄税務署長に提出することから制度利用が出発します。
 また、受贈者は、払い出した金銭を教育資金の支払に充当したことを証する書類を金融機関に提出しなければならず、金融機関はそれをチェックし、記録し、確認書類を受贈者が30 歳に達した日の翌年3月15 日後6年を経過する日まで保存しなければならない、とされています。

◆管理には管理費用がかかるのでは
 税制の特典利用には、金融機関のサービスが必要となると、新たな収益源が金融機関に生まれたことになります。金融庁は新制度で贈与を受ける利用者が年間約93万人いると予想、信託協会では子育て世代の消費が最大で1兆6000億円拡大すると試算している、との報道もあります。
事務所だより:
お気軽にお問い合わせください。
税理士法人 高橋・尾関事務所