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★事務所だより7月号★

発行日:2025年07月02日
いつもお世話になっております。

本格的な夏の前に、木々の緑が色濃くなってまいりました。
蒸し暑い日が続いておりますが、お身体ご自愛下さい。

それでは、今月の事務所だよりをお届けします。

2025年7月の税務

7月10日
●6月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付(年2回納付の特例適用者は1月から6月までの徴収分を7月10日までに納付)

7月15日
●所得税の予定納税額の減額申請

7月31日
●所得税の予定納税額の納付(第1期分)
●5月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●11月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、8月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の4月、5月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(3月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>

○固定資産税(都市計画税)の第2期分の納付(7月中において市町村の条例で定める日)

土地・家屋の現所有者申告

 遺産分割協議が終わらないうちに役所から固定資産税の案内が届くことがあります。これは土地や家屋を相続して新たに固定資産税を納付する人を役所に届け出るもので土地・家屋の現所有者申告と呼ばれます。

◆固定資産税の仕組み
 固定資産税は、毎年1月1日時点の不動産所有者に課される地方税です。市町村(東京23区は東京都、以下同)は不動産登記簿等に記載された土地・家屋の所有者に毎年5月頃、納税通知書を送付します。
 固定資産税の評価額は地方税法に定める固定資産評価基準により、市町村が決定します。3年に一度、評価替えが行われ、直近では令和6年度に改定されています。

◆相続で納税義務も承継される
 相続人は被相続人の土地・家屋取得に伴い、固定資産税の納付義務も承継します。市町村が現所有者申告の手続を求めるとき、現所有者は遺言や遺産分割協議で土地・建物を取得した者だけでなく、遺産分割協議前の法定相続人も該当します。
 民法では相続があると、法律で定められた順番に相続人が決まり、法定相続分により財産・債務を承継します。したがって遺産分割前は相続人全員が現所有者となって固定資産税の納付義務を負うことになります。そして市町村は相続人の中から代表者を決めて、その者に納付してもらうこととしています。
 現所有者申告書の提出期限は相続開始後3月とされており、具体的には市町村ごとの条例で決められています。届出書の様式も市町村ごとに定められており、ホームページに記載例が掲載されています。
 現所有者申告書の添付書類には、相続人全員の戸籍謄本や住民票の提出を求める市町村や本人確認票(マイナンバーカード、運転免許証など)の提示だけですむ市町村もあります。

◆相続人代表者が固定資産税を一度納付する
 遺産分割協議前の固定資産税の納税義務は相続人全員にありますが、実務上は相続人代表者が一度納付し、後に相続人の間で各自の持分で精算します。土地・家屋の取得者の相続登記が行われると、以降は新しい所有者に納税通知書が送付され、共有の場合は引き続き代表者に送付されます。
 なお、相続した不動産を売却したり抵当権を設定したりするためには相続登記(所有権移転登記)が必要となりますので忘れないようにしましょう。

給与から徴収される税金

◆2年目から手取りが減る?
 新卒で入社した方は、この春が初任給という方も多いでしょう。日経新聞がまとめた2026年度採用計画調査によると、物価上昇を背景にしてか25年度の初任給を30万円以上とする企業が24年度から倍以上に増えたそうです。
 給与から徴収される税金は「所得税」と「住民税」ですが、住民税については昨年1〜12月の所得や控除で今年6月からの住民税が計算されるため、新入社員の1年目の給与からは学生時代のアルバイト量がよほど多くない限り、住民税が徴収されません。2年目6月の給与から、1年目の所得や控除に応じて住民税が天引きされるようになるため、手取りが減るという現象が発生します。初任給から2年目の給与が10%以上増えれば話は別ですが、昇給率がそこまで高い会社は珍しいでしょう。
 なお、転職の場合は前の会社で異動届出書を作成、新しい会社に提出していれば住民税の特別徴収が継続されます。

◆所得税の源泉徴収義務
 給与所得に対しては所得税・住民税共に「事業主が徴収しなければならない」とされていますが、除外される例外もあります。所得税の徴収義務の例外としては、扶養控除等申告書を提出している場合、給与収入が月額88,000円未満であれば徴収しなくてよいことになっています。

◆住民税の徴収義務
 住民税の天引きについては「特別徴収」と少し呼び名が変わります。また、徴収義務は所得税同様ありますが、以下の場合は天引きではなく納税者が納める「普通徴収」でもよいということになっています。
・事業所の総従業員数が2人以下
・別の事業所で特別徴収
・給与が少なく税額が引けない
・給与支払いが不定期(毎月でない)
・事業専従者(個人事業主のみ対象)
・退職者又は退職予定者(5月末まで)

◆ご利用は計画的に?
 一般的な会社勤めであれば、所得税と住民税は天引きされるのが普通ですが、2年目新たに発生する住民税の徴収は所得税と比べると税率が10%固定の分、稼ぎがまだ少ない新人にはそれなりにつらい手取りの減少となります。職場の先輩方は2年目から住民税が徴収される旨を早めにアドバイスしてあげるとよいかもしれません。

役員報酬の決定と損金性

役員報酬は、法人税法の要件を満たす場合に限り、損金として計上することが認められます。たとえ役員が実際に業務を行っていたとしても、手続きや実態に問題があれば、税務上の損金扱いは認められません。

まず、会社法第361条により、役員報酬を支給するには、定款に基づく定めや株主総会の決議が必要です。この手続きを踏んでいない場合、報酬の支給自体が無効と判断され、会社からの返還請求や株主との間での紛争に発展する可能性があります。

税務上では、法人税法第34条により、「定期同額給与」「事前確定届出給与」「業績連動給与」のいずれかに該当していることが求められます(注1)。特に中小企業で多く用いられる「定期同額給与」は、毎月同額を同じ時期に継続して支給することが条件であり、途中で金額が変更されると原則として損金算入はできません。

新設法人の場合、設立後3ヶ月以内に役員報酬額を確定しなければ、初年度の損金算入が認められなくなる可能性があります。また、役員賞与を支払う際には、「事前確定届出給与に関する届出書」を期限までに税務署へ提出しなければなりません。これを提出し忘れた場合、支給額全体が損金に含められなくなります。加えて、報酬額が役員の勤務状況や企業規模に対して不相応に高額である場合、「過大役員報酬」として一部が否認されることもあります。

平成31年2月13日の神戸地裁判決(税務訴訟資料 第269号‐17(順号13240))(注2)では、医療法人の理事長が家族(妻や子)に支払った報酬について、理事会等での正式な手続きがなく、勤務実態も認められないこと、さらには理事長が通帳や印鑑を一括管理していたことを理由に、裁判所はこれを「仮装経理」と認定。家族に対する報酬をすべて理事長本人の報酬と見なし、損金不算入としました。

このように、役員報酬の適正さは、「誰が」「どのように」決定したかという点が重視されます。恣意的な報酬設定は経営の私物化と見なされ、信用低下や資金繰りの悪化を招くおそれもあります。税務面およびガバナンス上、法的な手続と実態の双方において、適正な運用が不可欠です。

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後藤 義弘 税理士事務所
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