日本税理士会連合会の諮問機関である税制審議会はこのたび、神津信一会長の諮問に対する答申を取りまとめました。現行の資本金基準に加えて従業員数基準を新たに採用する必要性を主張しています。
租税特別措置法では、「資本金1億円以下」の会社を中小企業としていて、大企業と比べて財務基盤が強固ではない中小企業に対し、税金面の優遇制度を設けています。
審議会はこの基準に対し、①大法人並みの多額の所得を得ているなど担税力がある中小法人に対しても税制上の優遇が適用されている、②資本金の額は企業の規模や活動実態などを的確に反映しているとはいえない、③大法人が減資を行って中小企業化するなど恣意(しい)的な税負担の軽減が可能となっている――という3点を問題視しています。そのうえで、資本金基準とともに、「従業員1千人以下」とする従業員数基準を設けることが適当としています。
中小企業の優遇措置は複数あります。最新の税制改正でも新たな特例が設けられました。固定資産税の設備投資減税で、国の認定に基づいて生産性を高める機械装置を新規で取得したときに、固定資産税(税率1.4%)の課税標準が3年間、2分の1に軽減されます。固定資産税に関する設備投資減税はこれまでになかった制度で、法人税減税と異なり、赤字中小企業でも恩恵を受けられるのが特徴です。
<情報提供:エヌピー通信社>