2022年10月の税務
10月11日
●9月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
10月17日
●特別農業所得者への予定納税基準額等の通知
10月31日
●8月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●2月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、5月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の7月、8月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(6月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第3期分)(10月中において市町村の条例で定める日)
老人ホームへの入居と税法特例の適用の可否
◆老人ホーム入居後自宅売却
居住用家屋を空き家にして夫婦で老人ホームに入居したケースで、入居後に、居住用不動産の所有者だった夫がそれを売却したときは、入居から3年経過後の年末までなら居住用財産譲渡の3000万円特別控除の特例の適用があります。その間の建物の用途は問われません。親族に使用させていても構わないし、貸家として第三者に賃貸していても可です。
◆相続配偶者の小規模特例適用と売却
老人ホームで夫が亡くなり、配偶者が空き家のままだった自宅を相続する場合には、相続税の小規模宅地の減額特例は、取得者が配偶者であるため無条件に適用できます。その後、その配偶者が老人ホームに入居継続のまま相続した自宅を譲渡した場合には、居住用財産譲渡の3000万円特別控除の特例は適用できません。最高裁判例が「所有者として居住の用に供していたことがない」とこの特例の適用は出来ないとしているためです。事前に配偶者への居住用財産の2000万円非課税贈与を適宜な時期にしていたら、よかったところです。
◆相続配偶者の空き家特例適用の要件(1)(2)
それではこの場合、相続空き家譲渡の3000万円特別控除の適用は、どうでしょうか。こちらについては、相続開始時の被相続人の居住用という要件(1)については、要介護認定等を受けての老人ホームへの入居の場合なら、その入居時において居住用であることを要件充足としているので、これはクリヤーできそうです。でも、もう一つ、老人ホーム入居直前の独居状況も要件(2)としているので、夫婦一緒での入居の場合は適用となりません。
◆「家なき子」相続の場合の小規模特例適用
また、この譲渡を実行せず、そのままこの配偶者が老人ホームで亡くなった場合、次の子供達への相続で、「家なき子」の要件を充足する相続人がいたとして、その者が相続した時は、小規模宅地の特例の適用は可能でしょうか。被相続人は、老人ホーム入居直前に於いて居住用に利用していましたものの、その時は所有者ではありませんでしたが、この場合の判定の結果は、適用可です。所有者であることを前提とする法令上の要件規定や先行判例が無いためです。東京国税局の文書回答事例でこれを是とする見解がネット上で公開されています。
短時間労働者への社会保険適用拡大
◆企業規模により段階的に適用拡大
現行では、短時間労働者の社会保険の加入については、従業員501人以上の企業が対象ですが次のように段階的に適用範囲が拡大されます。
・2022年10月〜従業員数101人以上の企業
・2024年10月〜従業員数51人以上の企業
◆2022年10月からの短時間労働者の要件
1.週の所定労働時間が20時間以上あること
1週間の所定労働時間が変動する場合は平均で算定します。例えば1か月の労働時間を12分の52で割ると1週間の平均時間が算定されます。
2.雇用期間が2か月以上見込まれること
現行では雇用期間1年以上見込みでしたが変更され、2か月以内の定めがある雇用契約でも「契約更新される」可能性がある場合は最初に定めた期間を超えた時からでなく当初からの加入となります。
3.賃金月額が8.8万円以上(年収106万円以上)であること
ここでいう賃金とは、時給日給なども月額に換算した場合です。割増賃金や通勤手当等は除きます。
4.学生でないこと
卒業見込みで引き続き勤務予定の者、休学中、夜間部の学生等は対象になります。
◆自社は対象になるか?
従業員数は現在の厚生年金適用対象者(常用労働者とその4分の3以上の労働時間の者)でカウントします。それ未満の時間のパートは含みません。
直近12か月のうち6か月で平均101人以上であれば対象です。
◆これからの対応
対象事業所ではすでに対象者に説明会や個人面談を行ったことでしょう。社会保険制度では傷病手当金や出産手当金等の補償や、老齢年金も増額もされること、配偶者の健保の扶養から外れると本人の保険料負担が発生し、手取りも変わること等説明しましょう。それにより労働条件を変更する場合もあるかもしれません。
8月中に日本年金機構から対象事業者に文書が送られます。実際の手続きは10月1日以降ですので、事前準備をしておきましょう。