では、中小企業が研究開発を推進するうえでは具体的にどのような取組みが求められるのでしょうか。そこで「中小企業白書2026年版」において、地域の中小企業3社が連携して研究開発に取り組み、新規事業創出を実現させた事例として紹介されたTAFLINK(所在地:静岡県浜松市)の取組みについてみていきましょう。
TAFLINKは、静岡県浜松市内に所在する3社(株式会社東洋鉄工所:住宅用木材加工機械製造業、株式会社アラキエンジニアリング:ロボット技術のコンサルタント業、藤本工業株式会社:ダイカストのバリ取り業)が連携して結成した、汎用バリ取りロボットのSIer チームです。
2013年頃に、株式会社東洋鉄工所と株式会社アラキエンジニアリングが自動バリ取り装置の研究開発を共同で開始し、性能試験段階まで試作が進んだ2015 年頃に、バリ取り業を営む藤本工業株式会社がチームに加わり、3社の連携が始まりました。
藤本工業株式会社は試作機を使用し専門家としてフィードバックを行い、2017年にロボット初号機を同社に正式導入するまでに至りました。バリ取りロボットの導入相談から設計・製作、現場での運用やメンテナンスまで一貫して対応する開発の進め方を強みとしたビジネスモデルで「汎用バリ取りロボットの導入サービス」を事業化することに決め、2020年に3社の連携体を「TAFLINK」と命名しました。さらに支援機関も活用しながら事業コンセプトや販売戦略を策定し、バリ取りロボットを市場投入しました。
TAFLINKの活動を通じて、他社の企業文化に触れることは各社の従業員のモチベーション向上につながるとともに、採用面でもイメージアップとなり、若者や女性からの応募が来るようになるなどの効果がみられています。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)