2020年7月から開始された「低未利用土地の利活用促進に向けた長期譲渡所得100万円控除制度」(租税特別措置法35条の3)の利用状況を国土交通省が公表しました。同制度は、空き家・空き地の全国的な増加を食い止めるため、個人が保有する低未利用土地を譲渡した場合の長期譲渡所得から100万円を控除することで、土地の有効活用を通じた投資の促進、地域活性化、所有者不明土地の発生予防を図ることを目的としています。
国交省によると、24年(1~12月)に自治体が低未利用土地等確認書を交付した件数は4817件で、すべての都道府県で交付実績があり、1件当たりの譲渡額は平均303万円でした。都道府県別では茨城県が284件、市町村別では宮崎県都城市が130件で交付件数が最多でした。
制度の適用を受けた土地の譲渡前の状況は、「空き地」が49.6%、「空き家」が37.9%、「空き店舗」が0.7%、「耕作放棄地等」が6.2%、「その他」が5.6%。所有期間は「51年超」が30.9%で、それを含む「31年超」が合計で65.1%となっています。譲渡後の用途としては「住宅」が最も多く72.1%を占めました。
この制度は、①市街化区域や用途地域設定区域内にある低未利用土地の場合は土地とその上物の譲渡額の合計が800万円以下②それ以外の都市計画区域内にある場合は譲渡額の合計が500万円以下――であり、一定の要件を満たす取引について、長期譲渡所得から最大100万円を控除するもの。制度の適用を受けるには、譲渡所得の内訳書に加え、自治体による確認書を確定申告書に添付する必要があります。