税理士法人 森崎会計事務所
Morisaki Accounting Office
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取引相場のない株式の評価を議論
国税庁はこのほど、「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議(佐藤英明座長=慶応大学大学院教授)」の2回目の会合を開きました。有識者会議は13人の委員で構成され、中小企業庁と全国商工会連合会がオブザーバーとして参加しています。この日の会合では渋谷雅弘委員(中央大学法学部教授)、弥永真生委員(明治大学専門職大学院会計専門職研究科教授)、熊谷秀幸委員(日本M&Aセンター取締役常務執行役員)から提出された資料をもとに議論を展開しました。
被相続人の財産は「時価」で評価することが相続税法で定められています。しかし、非上場株は取引相場がないため、国税庁では「財産評価基本通達」というルールを設けて評価額を算定しています。ただ、配当や決算期を調整したり、故意に「赤字化」したりするなどの手法で意図的に評価額を下げ、税負担を過度に軽減しているとみられるケースがあります。
2024年11月の会計検査院の検査報告では、①各評価方式の間で評価額に乖離が生じていること②類似業種比準価額を適用する割合が高い規模の大きな会社ほど、株式の評価額が相対的に低く算定されること③配当還元方式の還元率が、近年の金利の水準と比べて相対的に高い率となっているおそれがあること――などが示され、評価制度のあり方について「異なる規模の会社間での公平性や社会経済の変化を考慮し、より適切なものとなるよう検討を行っていくことが肝要」と指摘していました。会計検査院は「評価の公平性が必ずしも確保されているとはいえない」として、国税庁に見直しを求めていました。
この日の会合では渋谷委員が「相続税における財産評価」と題した自身のレポートを提示。これまでの判例などをもとに、取引相場のない株式の評価がどのようになされているかを解説しました。また、弥永委員は会社法の観点から「裁判所による価格決定」の現状を報告。熊谷委員は「M&A実務における企業価値評価」についての資料を提示しました。
2026年6月1日更新
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