厳しい人手不足に加え物価上昇が続くなか、中小企業においても積極的な賃上げの動きが起こっています。
日本商工会議所・東京商工会議所が2025年6月に公表した「中小企業の賃金改定に関する調査」等の内容に沿って、2025年の賃上げ実施状況についてみると、「賃上げを実施(予定含む)」する中小企業の割合は全体で69.6%となっており、2024年度の74.3%と比較して4.7ポイント低下したものの高い水準を維持しています。一方で、価格転嫁の遅れや米国関税措置等での先行き不透明との声もあり、「現時点では未定」と回答する割合は23.5%と、2024年度と比較して3.1ポイント上昇しています。
「賃上げを実施(予定含む)」した企業のうち、「業績の改善が見られないが賃上げを実施予定」(防衛的な賃上げ)と回答した企業の割合は60.1%となっており、2024年度の59.1%と比較してほぼ同水準となっています。
「賃上げを実施(予定含む)」する20人以下の小規模企業の割合は全体で57.7%となっており、2024年度の63.3%と比較して5.6ポイント低下しています。また、「賃上げを実施(予定含む)」した小規模企業のうち、「業績の改善が見られないが賃上げを実施予定」(防衛的な賃上げ)と回答した企業の割合は62.8%となっています。
地方全体では、「賃上げを実施(予定)」する中小企業の割合は69.3%となっており、全体集計と比べ遜色ない実施割合となっています。一方で、地方・小規模企業では、「賃上げを実施(予定)」する中小企業の割合は57.1%に止まり、全体集計と比べ12.5ポイント低くなっています。また、「現時点では未定」とする割合も3割超(33.5%)あり、地方・小規模企業では賃上げにより慎重な姿勢がみられることがわかります。(つづく)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)