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【時事解説】中小企業における経営計画の策定・運用



 中小企業の成長や持続可能性を向上させるためには経営戦略を実現させるための具体的なプランとなる経営計画の策定が重要となります。
 「中小企業白書2025年版」では、アンケート調査に基づき経営計画の策定・運用などについて分析しています。

 まず、経営計画の策定状況についてみると、約5割の事業者が経営計画を策定していることがわかります。次に経営計画を「策定している」と回答した事業者の経営計画が最長で何年先を見据えたものかについてみると、「3年以内」が過半数を占めている一方で、「5年超」と回答した割合も1割程度存在しています。さらに、経営計画を策定する目的として最も当てはまるものについて回答割合の高い順にみると、「業績の向上(35.1%)」、「経営状況の把握(33.2%)」、「自社の強みや弱みの理解(15.2%)」の順となっています。

 経営計画の運用について、「計画の達成に向けた行動」、「計画の進捗管理」、「計画に対する実績の評価・計画の見直し」各項目の取組状況についてみると、総じて高い水準で取組んでいる様子が見られるもの、取り組んでいると回答した割合は、「計画の達成に向けた行動(95.8%)」に比べ、「計画の進捗管理(89.9%)」、「計画に対する実績の評価・計画の見直し(85.6%)」では比較的取組割合が低くなっていることがわかります。

 経営計画策定の結果、実現できたことについて回答割合の高い順にみると、「経営状況の把握(56.5%)」、「自社の強みや弱みの理解(39.1%)」、「業績の向上(33.2%)」の順となっており、経営計画の策定目的と上位3項目が同じであることから、おおむね策定目的の効果を得られていることが示唆されます。

では、中小企業における経営計画の策定・運用の取組みは具体的にどのように行われているのでしょうか。そこで中小企業庁編「中小企業白書2025年版」において、長期目線の経営計画を基にした人材戦略と事業展開に取組む企業の事例として紹介された松浪硝子工業株式会社(本社:大阪府岸和田市)の取組みについてみていきましょう。

 松浪硝子工業株式会社は、創業180年の医療用ガラス製品を製造する企業です。同社の主力製品である顕微鏡用ガラスは、物価高騰や円安基調による原材料費、電力費などの上昇により利益率が低下するとともに、残りの売上高を占める電子機器用ガラス事業は中国メーカーを中心とした海外製品との価格競争に陥りやすく赤字事業となっていました。

 2023年に創業家以外から初めて社長に就任した現社長は、従来の3か年計画から変更し、より長期的な成長を見据えた9か年計画を策定し、長期目線で設定した目標から逆算して設定されるマイルストーンを重視しました。そして従来の足下の売上目標達成を至上命題とする方針から転換し、長期的な視点で採算改善や人材の採用・育成に取組みました。具体的には、電子機器用ガラス事業における不採算製品から撤退して時間の掛かる新技術開発や産学連携に取組むことに加え、技術開発人材や、海外法務、薬事を担当する人材の採用・育成をマイルストーンとして設定しました。
 計画初年の2024年には、電子機器用ガラス事業が黒字に転換するとともに、部門間・部門内のコミュニケーションが活発になってきました。

 このように、長期的な視野で投資や人材確保に向けた戦略を検討していくことが重要となるのです。
(了)
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