令和5年某月某日
非上場株式の譲渡についての相談を受けました。難しい論点が多数存在します。
①税務上（財産評価通達）の価格・・法人税法か所得税法か相続税法の価格
②実際の取引価格（時価）・・・取引事例か利益剰余金か配当還元か企業価値か
③発生する税金・・・分離株式譲渡か？みなし配当か？ 金額次第で贈与税発生か？
購入者・売却者の属性により算定根拠が変わってきます。
良い情報を得たという感じで笑顔で「ありがとう」と言われましたが、税理士報酬がもったいないとして関与になりませんでした。それこそもったいない話で、時間をかけて丁寧に算定すべきと思いました。納得のいく合理的な価格を算定し、買主売主ともウインウインになれるのは、税法と実体経済を熟知している税理士だけでしょう。当事務所以外にも多数優れた税理士事務所はあるので、報酬は要りますがプロの技を味わって欲しいです。例えれば、良い大学・資格取得のためにはプロの指導が必要です。支出以上に得るところがあると思います。
令和5年某月某日
適格請求書発行事業者になりました。
課税売上1000万円には至っていませんが、税理士として責任を果たす意味で登録しました。
顧客から消費税を預かる以上、きちんと納税したいと思います。
自分の生まれ育った祖国のため地域社会のために、税金は大切であり、本当に微力ながら…の心境です。
ただこれは個人的信条のためであり、顧客の皆様には、お勧めしません。あくまで公平中立に計算して取引環境を判断し、適格請求書発行事業者の登録の是非をアドバイスするつもりです。
令和5年11月16日
尼崎商工会議所にて「事業承継」の」セミナーを行いました。経営者や経営者に近い立場にある役員の方々8人に参加してていただきました。経営承継円滑化法の4つの柱の一つである事業承継税制についての税法解説が中心でしたが、熱心に聞いて頂き感謝です。私の意見は、たとえ税金対策が上手くいっても、最後は後継者の資質が成功不成功の大きなカギを握っている。経営は誰でもができるわけでなく、創業者のカリスマ性（たとえ小さな企業でもあります。それは税務調査を通じて十二分にわかります）に依存するところが大である。後継者の適性を見るのが最重要ということです。様々な意見はありますが、税金面での損得は無関係だと思っています。