(前編からのつづき)
しかし裁決は、請求人が領収証の控えが存在しながら帳簿に記載しなかったことを伺わせる証拠はないことから、工事代金が帳簿に記載されていないのは、請求人が工事代金に係る領収証を故意又は過失により発行しなかったか、その控えを故意又は過失により破棄したものと認められるところ、取締役の申立てからは過失により工事代金に係る領収証を発行しなかった事実は認められるとしました。
その上で、故意に領収証を発行しなかったことなどにより、故意に帳簿に記載しなかったことを裏付ける証拠は見当たらず、取締役が工事代金を個人的に費消したと取り扱われても仕方ない旨申し立てたことや、請求人が工事代金相当額を修正申告で役員賞与の取扱いをしたことは認めるものの、取締役が自らの所持金と混同するなどにより工事代金を個人的に費消した可能性を否定できないと指摘しました。
さらに、請求人に帰属する金員と認識した上で個人的に費消したと認める証拠もないことなどから、請求人が課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について、隠匿あるいは故意に脱漏したとまでは認められないと判断し、原処分庁の賦課決定処分を全部取り消しました。
(注意)
上記の記載内容は、令和7年5月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。