中村 佳織 税理士事務所
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スロースタディー その1
本屋で新刊の傾向を分析していたら「質問力」というテーマの本が3種類も平積みにされていた。ざっくりまとめると、いずれも「どうやって質問したら効果を上げることができるか」ということについて、その手法や考え方を提案する内容の本だった。他に多かったのが「右脳の活性化」をテーマとした本だった。後は、お金の本とか、成功の秘訣とか…、節約を促す本も結構あった。
「考えさせる本」が少ないように感じている。どちらかというと、即戦力型の本が多数で、じっくり自分の考え方を育ててくれそうな本がほとんど見当たらなかった。
長引く不景気を背景にした資格ブームと、老齢化による生涯学習ブームがけん引役となり、社会人の読書人口は少しずつ増加しており、それはとてもすばらしいことである。しかし、創造力や自主性を育てる内容の本の数が相対的に減少傾向にあるような気がする。
創造力や自主性を育てるためには、まず、その概念及び原則を学ばなければならない。これはそのものを直接的に書いてある本でよい。しかし、世の中の諸事諸則の作用は直接的に見えることはまず有り得ない。基本問題に対する応用問題である。従って、次になすべきことは応用問題に対する対処能力を高めることである。これが本当の勉強である。
定型化された受験勉強や資格試験に慣れきってしまうと、この応用問題に対する勉強方法を全く学ばずに20代、30代、下手をすれば40代を向かえてしまう。昔、私が公認会計士の受験勉強をしていたとき、商法のモデル回答事例集が受験者の間で爆発的な人気を誇っていたことがあった。当然私もその回答事例集を購入し、必死でその回答事例を丸暗記した。しかし、商法の点数は一向に伸びなかった。(つづく)
「考えさせる本」が少ないように感じている。どちらかというと、即戦力型の本が多数で、じっくり自分の考え方を育ててくれそうな本がほとんど見当たらなかった。
長引く不景気を背景にした資格ブームと、老齢化による生涯学習ブームがけん引役となり、社会人の読書人口は少しずつ増加しており、それはとてもすばらしいことである。しかし、創造力や自主性を育てる内容の本の数が相対的に減少傾向にあるような気がする。
創造力や自主性を育てるためには、まず、その概念及び原則を学ばなければならない。これはそのものを直接的に書いてある本でよい。しかし、世の中の諸事諸則の作用は直接的に見えることはまず有り得ない。基本問題に対する応用問題である。従って、次になすべきことは応用問題に対する対処能力を高めることである。これが本当の勉強である。
定型化された受験勉強や資格試験に慣れきってしまうと、この応用問題に対する勉強方法を全く学ばずに20代、30代、下手をすれば40代を向かえてしまう。昔、私が公認会計士の受験勉強をしていたとき、商法のモデル回答事例集が受験者の間で爆発的な人気を誇っていたことがあった。当然私もその回答事例集を購入し、必死でその回答事例を丸暗記した。しかし、商法の点数は一向に伸びなかった。(つづく)
2003年10月9日更新
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