藤原 万之 税理士事務所 (フジワラカズユキ ゼイリシジムショ)
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【時事解説】価格設定の重要性
EDLP(エブリデイ・ロープライス)に代表される経営戦略によって、世界最大の小売業となったウォルマート・ストアーズが、一時、顧客層を低所得者から拡大しようと、高額品販売に走ったが、集客に結びつかなかったために価格戦略を修正し、再び安売りを強化する。
この背景として、同社が経営指標のひとつとして掲げている「既存店の売上高成長率」の問題があると思われる。売上高は「単価×数量」で計算される。同社は高額品を販売し低所得者以外の新たな顧客層を取り込むことで、単価と数量両方の拡大を目指したが、これがうまくいかなかったため、平均単価を下げてでも数量の拡大を目指す施策に変更したことが推察できる。
価格戦略は、自社の収益性を決定づけるものであるが、中堅中小企業においては、得意先の大部分が大企業であるために、収益性が低い場合が多い。そのため、価格戦略の重要性が高まっている企業が多くなっている。
筆者の顧問先でも、現在の素材価格の高騰に起因する仕入単価の上昇に対し、社運をかけて値上げを実行した企業がある。また同一商品であっても得意先毎に販売単価を変えざるを得ないため、得意先の格付けによる価格基準表を作成することで、得意先毎の価格施策を明確にし、この基準を下回る場合には事前に社長決裁を受けることとした企業などもある。
なお、価格設定にあたっては、自社の生き残りのために不可欠なものであるため、必ず、社長がこの設定や見直しについて、自ら陣頭に立って指揮することも重要である。
この背景として、同社が経営指標のひとつとして掲げている「既存店の売上高成長率」の問題があると思われる。売上高は「単価×数量」で計算される。同社は高額品を販売し低所得者以外の新たな顧客層を取り込むことで、単価と数量両方の拡大を目指したが、これがうまくいかなかったため、平均単価を下げてでも数量の拡大を目指す施策に変更したことが推察できる。
価格戦略は、自社の収益性を決定づけるものであるが、中堅中小企業においては、得意先の大部分が大企業であるために、収益性が低い場合が多い。そのため、価格戦略の重要性が高まっている企業が多くなっている。
筆者の顧問先でも、現在の素材価格の高騰に起因する仕入単価の上昇に対し、社運をかけて値上げを実行した企業がある。また同一商品であっても得意先毎に販売単価を変えざるを得ないため、得意先の格付けによる価格基準表を作成することで、得意先毎の価格施策を明確にし、この基準を下回る場合には事前に社長決裁を受けることとした企業などもある。
なお、価格設定にあたっては、自社の生き残りのために不可欠なものであるため、必ず、社長がこの設定や見直しについて、自ら陣頭に立って指揮することも重要である。
2007年9月7日更新
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