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【時事解説】後継経営者による次世代の組織づくり その1



 事業承継を企業の成長につなげるためには、事業承継を契機とした、後継経営者による従業員の自主性を高める取組がカギとなります。

 中小企業庁編「中小企業白書2023年版」では、事業承継を契機とした後継経営者による次世代の組織づくりに関連したアンケート調査の分析を行っています。
 まず、事業承継を契機とした従業員の自主性の変化についてみると、事業承継を契機に、「従業員の自主性が十分高まった」及び「従業員の自主性がやや高まった」と回答した割合の合計は6割を超えています。
 次に、事業承継を契機とした従業員の自主性の変化別に、売上高年平均成長率の分布をみると、「従業員の自主性が高まった」企業は、「従業員の自主性が高まっていない」企業と比較して、売上高年平均成長率の水準が「高」及び「やや高」と回答した割合が高い傾向にあります。

 さらに、事業承継を契機とした従業員の自主性の変化別に、従業員の自主性を促す取組の実施状況についてみると、事業承継を契機に従業員の自主性が高まった企業は、自主性が高まっていない企業と比較して、いずれの取組についても実施した割合が高い傾向にあります。特に「経営理念・ビジョンの共有」や「業務の目的・目標の明確化」といった従業員へ経営の方向性を示す取組や、「従業員との定期的な面談・フィードバック」や「従業員同士が情報発信・相談できる場を提供」といった社内の風通しを良くする取組の実施割合の差異が大きくなっています。
 また、「権限委譲を進めている」企業は、「権限委譲を進めていない」企業と比較して、「従業員の自主性が高まった」と回答した割合が高い傾向にあります。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
2024年3月5日更新
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