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税務ニュース

【時事解説】煩雑な相続手続き 負担軽減の新サービスとは その2



 大手金融機関7社は顧客の遺産相続手続きに一括で対応できる枠組みを構築すると発表しました。具体的には、相続手続き一元化プラットフォームを整備し、証券・信託・銀行の垣根を越え、業界を横断してデジタル化を進めるとしています。これにより、相続人は複数の金融機関を個別に回る負担が軽減され、手続きの利便性向上が期待されています。従来、個々の金融機関単独では難しかったサービスが実現すると注目を集めています。

 こうした取り組みの背景には、金融機関が抱える課題があります。日本では超高齢化社会が加速し、2040年には死亡者数がピークを迎えるといわれています。相続案件は既に増加傾向にありますが、今後はさらに急増することが見込まれています。しかし、多くの金融機関では、依然として紙ベースの相続手続きが主流で、業務は複雑かつ非効率です。担当者は戸籍の確認や法定相続人の確定、遺産分割協議の内容の把握など、専門知識を要する場面も多く、一件あたりの対応時間が長くなる傾向があります。その結果、人件費の増加も金融機関にとって大きな負担となっています。

 相続手続き一元化プラットフォームの構築により、金融機関は業務効率化とコスト削減を進めることができます。さらに、削減した時間や人員を、相続人への資産運用提案や新たな融資といった次のビジネスにつなげることも可能になります。

 従来も、大手システムインテグレーター(SIer)による銀行向けサービスは存在していました。しかし、それらは個別金融機関向けであり、相続人が事前に情報を入力する必要がありました。今回のように金融機関同士が連携することで、口座調査や相続人情報の共有、申請書類の提出などがデジタル上で一括処理できるようになります。相続手続き一元化プラットフォームは、相続人と金融機関双方にメリットをもたらす、超高齢化社会に適した取り組みといえます。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
2026年6月29日更新
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角本 浩一 税理士事務所