全国知事会はこのほど、鳥取市で2日間の会議を開き、地方税財源の充実や地方創生の推進を国に求める提言を大筋でまとめました。東京など都市部に地方税収が集中し、財政力や行政サービスの地域間格差が生じているとの指摘を踏まえ「税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築」を目指すべきだとして是正を要請しています。
会議で示された資料によると、2023年度の地方税収全体に占める東京都の割合は17.6%に上ります。これを踏まえ、宮下宗一郎青森県知事は「東京と地方がともに成長するため、極端な税源の偏在是正は必要不可欠だ」と指摘。一方、東京都の山下聡副知事は「税制を改正しても地方間の税財源を調整する地方交付税制度を変えない限り解決にはならない」と主張しました。与党は年末の税制改正議論で偏在是正策を検討する方針を示しています。
「地方税財源の確保・充実等に関する提言」では、偏在是正について「令和8年度与党税制改正大綱に取り上げられたとおり、財政力格差や行政サービスの地域間格差は主に地方税源の偏在によって生じているとの分析がなされるなか、都市も地方もお互いに支え合うという基本的考えに立ち、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に向け同大綱で示された具体的な取組を確実に講ずること」を求めましたが、東京都からは反対意見が出ました。
また、「給付付き税額控除」については、「国が中心となって役割を果たすこととし、制度設計に当たっては、段階的な精緻化やロードマップを明示するとともに、実施主体の事務負担を十分に考慮したシンプルかつ効率的な仕組みとすること」としたうえで、「地方に何らかの協力を求める場合は、事業の仕組みや協力内容・スケジュールを国が明確に示し、国と地方で丁寧な協議・調整を行うとともに、国が前面に立って適切な支援や対策を講ずること」を求めました。