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【時事解説】良いインフレは到来するのだろうか? その2
一方、デフレには元々良いデフレはなく、悪いデフレしかありません。デフレでは、物価が継続的に下落し、先に行くほどモノの値段が安くなるのですから、現在の消費者の購買意欲が減退し、経済は活性化しません。そして、インフレに悪いインフレしかないとすれば、インフレでは物価が継続的に上昇し、消費者の購買力が物価上昇に追いつかず、やはり経済に悪影響を与えます。つまり、物価は継続的に下落するデフレも、上昇するインフレも好ましくなく、安定的に推移するのが望ましいのです。
そもそも、リフレ派は経済動向と物価について原因と結果を取り違えている、という言い方もできます。「インフレだから景気がいい」のではなく、「景気がいいから結果的にインフレになった」と考えるべきではないかということです。物価を経済低迷の原因と捉えるから、無謀な金融政策に頼ろうとしたのですが、物価は経済状況の結果だとすれば、産業政策、地域政策、人口政策などの日本経済そのものの構造改革が必要になるはずです。経済の構造改革は既得権益の壁が厚く、それを取り崩すのは容易ではありません。それに比べれば、日銀の量的緩和政策は実行しやすいこともあり、金融政策に頼りすぎたという側面もあるのかもしれません。
アベノミクスでは「デフレ退治」を大命題に掲げたため、金融政策が経済政策の主役に祭り上げられた感があります。しかし、金融政策が経済全体を牽引するというのは金融政策の実力を過信しています。良いインフレで経済を立て直すなどという幻想は捨て、金融政策は物価が大きく変動しないように、金融市場を円滑に運営する役割に徹するべきだと思います。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
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