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【時事解説】平時の無駄か、非常時の備えか その1



 企業は非常時においてその耐久力が問われます。非常時の耐久力には平時の備えが必要になりますが、過度な備えは無駄につながります。「無駄なのか、備えなのか」、経営はいつの時代もそのバランスが問われます。

 平時には原材料も製商品も取引先も、予期した通り動きますから、余分な(つまり当面不要な)資産を持つ必要がありません。資産をできるだけスリム化して経営効率を高めることが求められます。しかし、非常時になると、突然、思いもしないことが原因で、通常のビジネスサイクルが回らなくなります。そんなときに、何といっても頼りになるのはキャッシュです。キャッシュさえあれば、途絶えた原材料や製商品供給を復活させることは可能ですし、売上が落ち込んだ期間における従業員の給与等の運転資金を捻出することもできます。

 キャッシュが必要になれば、親しくしている取引銀行から借りればいいではないかと、安易に考えるのは危険です。非常時は、当該企業だけではなく経済全体が非常事態になり、銀行自体の資金状況が通常でなくなる上に、借り入れ申し込みも殺到し、銀行がこちらの思惑通りに動いてくれるかは保証の限りではないからです。

 ですから、何といっても頼りになるのは、手持ち所有のキャッシュです。また、同じキャッシュでも借入などの負債で調達したキャッシュではなく、自己資本を裏付けとしたキャッシュが断然有用です。つまり、非常時には、自己資本比率とキャッシュ比率の高い会社が、耐久力のある会社として評価されます。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
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