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個人クリニックから医療法人へ

個人クリニックから医療法人へ
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 医業または歯科医業で、個人経営のクリニックとして開業し、その後医療法人
化を検討される方は多いと思います。今回は、会計と税務の視点から見た医療法
人化のメリット・デメリット、個人経営と医療法人の違い、法人化後に気をつけ
るポイントについてまとめました。

◆医療法人化のメリット・デメリット
 個人経営から医療法人にする最大のメリットは、節税です。個人経営では専従
者給与を経費にすることはできても、院長ご自身の給与を経費にすることはでき
ません。しかし医療法人にすることで、院長は理事長として医療法人から給与を
もらい、その給与は医療法人の経費にすることができます。またその給与は、給
与所得控除ができます。結果、法人税と所得税を合わせたとしても、個人経営の
時より税金を安くすることができます。
 また院長個人の生命保険契約は、支払われている保険料のうち生命保険料控除
により節税できている部分は、ごくわずかであるケースが多くみられます。法人
にすることで、契約内容により一部を損金(税法上の費用)に入れることができま
す。結果、法人税を節税しながら、将来、解約返戻金を退職金の資金に充てるこ
とができます。他にもメリットは、分院展開の可能性、赤字の繰越が3年から10
年に延長、原則2事業年度は消費税免税などがあります。
 デメリットとしては、医療法人化に伴う手続き費用、社会保険の強制加入によ
る費用負担増加、議事録や事業報告書の作成提出に伴う事務手続きの費用負担な
どがあります。

◆法人化後に気をつけるポイント
 まず一番に気をつけなければならないことは、法人の収入は理事長のお金では
ない、ということです。個人経営の時は、通帳にあるお金を自由に引き出しても
問題はありませんでした。しかし、院長個人と法人は別人格になるので、法人の
通帳から勝手にお金を引き出すことはできません。仮に給与とは別に通帳からお
金を下ろした場合には、役員貸付金となり利息が発生しますが、医療法人の場合
は役員貸付金自体が禁止されています。この他にも注意点がありますので、身近
にいる税理士にご相談の上、ご検討されることをお勧めします。
  お気軽にお問い合わせください。
 鈴木明子税理士事務所
電話:03-5477-9674