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倒産への道 その2

 その会社の社長とお会いすると、毎回「早急に手を打たなければ…」という話になる。しかし、部下に指示をするだけで自ら問題の根幹に入ろうとはしない。最近ようやく重い腰を上げていただいたが、それが後2年ほど早ければここまで状況は悪化しなかったに違いない。
 C社は数年前大規模な得意先の貸倒れに巻き込まれ経営の危機に瀕した。しかし、友人からの暖かい協力と家族一致団結した力により、厳しいながらも確実に再建の道を歩んでいた。ところが最近になって社長個人が実は莫大な借金を作っていたことが発覚した。その社長曰く

「黙っていて悪かったが、仕方が無かった」とのこと。仕方が無かったのは事業の没落による資金繰り悪化ではなく、その没落に根本的な手を打つ気になれなかった社長の心の問題ではなかったのか。
 「仕方がない」「わが社の業態は特殊だから」「自分が全てを管理できるわけではないから」とかいうのは、自分が判断し影響力を発揮することができる位置において、自らが機会を逃しているということに気がついて欲しい。それすらも「仕方がない」のであればそう思った時点で経営を辞めた方が良いかもしれない。そのほうが傷は浅くて済む。最近よく思うのは、毎月数字を見て経営を考える機会を持っても、そのときに判断し行動できなければ、せっかくの発見を無駄にしてしまうということ。同じことを繰り返してそれに対して根本的な手を打てていない、という場合も同じ。
 事業の赤字についてはまず短期的な手を打って止血を図り、そして早急に中期的な方針を考えるべきである。本当に当たり前のことであるが、その「当たり前の事を当たり前に行わなければならないということ」を体で分かっていただくことの難しさを痛感している。茹で蛙状態に慣れきってはいけない。(了)
2003年10月27日更新
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