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税収見通し、2.3兆円下方修正

 政府は2019年度一般会計の税収見通しについて、当初想定した62.5兆円から2.3兆円引き下げることを決めました。18年度の60兆3564億円を下回り、3年ぶりの減少となります。税収減を補うため、2.2兆円の赤字国債を追加で発行することを盛り込んだ19年度補正予算案を閣議決定しました。年度途中の赤字国債発行は3年ぶり。政府が大型の経済対策を打ち出した一方、税収が当初の想定を下回っている現状について、「消費増税を行ったのに、税収が落ち込むのは財政運営に問題がある」(アナリスト)との指摘も出ています。

 政府は当初、国内経済が堅調であるとし、法人税収が順調と見込んでいました。さらに10月に消費税率を引き上げがあったことから、税収の伸びを期待していました。
 しかし、米中貿易摩擦などによる輸出不振から、法人税収が低調で、18年度を下回る水準まで下方修正せざるを得なくなりました。政府は12月初め、国や地方、財政投融資など公共部門の資金拠出規模を示す財政措置額を13.2兆円とする経済対策実施を発表済み。経済対策は、相次ぐ台風被害を受け、河川の掘削や堤防のかさ上げなど、災害からの復旧・復興がメインで、今後の経済下振れリスク回避を目的として、中小企業などへの生産性向上の環境整備や、就職氷河期世代への支援などを盛り込みました。

 市場関係者は、災害対応は「必要不可欠」との共通認識がありますが、税収不足のなか、歳出膨張に歯止めがかからないことを疑問視する見方も多い状況です。

<情報提供:エヌピー通信社>
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畑中達司税理士事務所