2025年11月の税務
11月10日(月)
●10月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
11月17日(月)
●所得税の予定納税額の減額申請
12月1日(月):11月30日が閉庁日のため
●所得税の予定納税額の納付(第2期分)
●特別農業所得者の所得税の予定納税額の納付
●9月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告
<消費税・地方消費税>
●3月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の8月、9月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(7月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○個人事業税の納付(第2期分)
(11月中において都道府県の条例で定める日)
住民税の変更点と社会保険加入要件の見直し
1|住民税は来年(2026年度)から反映
今回の税制改正で確定する2025年分の所得は、2026年度の個人住民税に反映されます(多くは2026年6月給与から特別徴収で天引)。年末調整の結果が翌年度に効く点を、従業員・役員へ事前周知してください。
2|住民税の制度改正(要点)
・給与所得控除の最低保障額を65万円へ引上げ(住民税)。課税所得の算定が軽くなります(2026年度課税分=2025年所得から)。
・基礎控除は原則据え置き(最高43万円)。所得税側のような大幅加算は住民税では実施されません。比較説明が必要です。
・大学生年代(19〜23歳)の給与収入に特別控除を新設。現行「103万円まで」を「150万円まで」に拡大し、150〜188万円は段階的控除で負担を緩和します(住民税)。家計と雇用の就業調整を緩める狙いです。
・扶養・同一生計配偶者等の所得要件を48万円→58万円へ引上げ(住民税)。所得判定の境目が変わるため、扶養是正の確認を。
・住民税の非課税基準(合計所得金額45万円以下 等)の考え方は従来どおり。給与のみの場合の概算確認も促してください。
実務ポイント(住民税)
①年末調整後、翌年5月頃の特別徴収税額通知を受領したら給与システムの住民税テーブルを更新。②退職・育休復帰・転居は普通⇔特別徴収の切替で誤徴収が生じやすいのでチェックリストで管理。③従業員へ「所得税は今年清算/住民税は翌年6月から」のタイムラグを明確化。
3|社会保険加入要件:税制と別物だが、影響は連動
税の軽減で年収・労働時間が増えると、短時間労働者の社保加入ラインに到達しやすくなります。加えて制度面でも見直しが進行中です。
・賃金要件(いわゆる106万円の壁)を撤廃:法律公布から3年以内に撤廃。最低賃金の水準を見極めつつ実施されます。
・企業規模要件を段階的に撤廃:2027年10月〜2035年10月の間で順次縮小・撤廃。規模にかかわらず週20時間以上なら加入対象へ収れんしていく設計です。
実務ポイント(社会保険)
①週20時間・雇用見込み・賃金水準での月次モニタリングを開始。②契約更新・時給改定の前に加入見込み者リストを作成。③加入拡大に伴う会社負担増は、国の保険料負担軽減措置や助成金の活用を検討。
4|まとめ|時系列で管理する
・今冬:年末調整で税の清算(住民税は来夏反映)。
• 来年以降:住民税の控除改正・特別控除の適用を踏まえ、手取りの変化を可視化。
・2026〜2035年:社保の加入要件見直しに合わせ、人件費計画・就業規則・シフトを順次アップデート。
「税」と「社保」を別制度・連動影響ありとして並走管理することが、誤解と手戻りを最小化する近道です。
所長より
※いつも大変お世話になっております。会計、税務はもちろん、法務や労務に関する疑問等がございましたら、どうぞ当事務所までお気軽にお問い合わせください。また、このほかにも拙著「ブログ:毎度さまです!」にて随時情報を更新しておりますので、そちらも是非ご覧ください。
所長 税理士 渡邉 也寸志