「不動産情報」の私の見方
今、ある全国規模の大手不動屋さんから定期的に「不動産情報」を頂いています。
その中から、お客様の希望(おおむね購入価額と地域)に沿った物件のリストを抽出し、お渡ししています。その際、必ず尋ねられる質問が 「この中でどの物件がお勧めでしょうか?」です。
私自身、マンション管理士として実際にマンションに出向き実地で確認したこと、そして管理士の研修や相談会で得た知識をもとに、「不動産情報」の中の情報から次のように説明回答しています。説明に当たっては、大きく2つの物件ジャンルに分かれます。一つは1棟ものの物件、もう一つは1室ものの物件です。
1 1棟ものの物件の場合に見る情報
①表面利回り、②階数、部屋数、③築年数、④交通の利便性(駅からの距離)
これらをもとに何を想定するか?
エレベーターがあるか無いか、空室率はどのくらいか、そして築年数との兼ね合いです。
⇒ 節税のためなら、木造では築年数が20年ぐらい、RCなどであれば40年ぐらいがお勧めかもしれません。でも意外と木造で築30年、RCで築40年超えのものでも、ほぼ満室に近い物件は目を引きます。なぜなら、ほぼ間違いなくメンテナンスをしている(=大規模修繕をきちんと行っている)と想定できるからです。
メンテナンスというのは、木造であれRCであれ、20年前後に屋根防水や外壁塗装工事を行うことが望まれ、エレベーターや給排水管については30年〜40年ごろに更新する必要があります。そうしないと経年劣化で水漏れやひび割れなどが日常茶飯事のように起き、それが入居率に影響を及ぼすからです。
【個人的結論】
メンテナンスができていれば、かなり築年数が経っていようとも利回り、交通の利便性が許容範囲内であればOKです。
2 1室ものの物件の場合
①表面利回り、②交通の利便性(駅からの距離)、③マンション名、④築年数
ですが「不動産情報」の中では、本当に欲しい参考情報はありません。築年数が10年以内でキャピタルゲイン狙いもあればそれも有りかもしれませんが、その場合購入価額がそれなりに高いと思います。
そこで築年数が経っているモノ狙いであれば、何が一番欲しい情報かと言えば、マンション管理組合の財務状態です。マンション名で戸数を確認(できれば50戸以上が望ましい)し、現時点で「修繕積立金」がどのくらいあるのか、です。これは不動産屋さんと個別面談しないと入手できません。戸数に比し「修繕積立金」が少なければ理由を尋ねるべきです。当然大規模修繕をしていれば修繕積立金は減っていることがあるからです。併せて3年間ぐらいの修繕記録(特に水漏れ事故)も確認しておく方が無難です。国交省の調査では4割のマンションが修繕積立金不足になっているそうです。
【個人的結論】
いくらの修繕積立金が妥当な額かと言えば、国交省が床面積当たりの金額を発表しているので参考にし、これを上回っていればOKです。修繕積立金が不足しているマンションは、近いうちに値上げを組合総会で決定する可能性が高いです。総会で決まると拒否できません。そうなると必然的に収支が悪化し資金繰りが苦しくなり、売ろうとしてもマイナス要素になってくるからです。