賃貸住宅の設備(ユニットバス、システムキッチンなど)の税務処理について
あなたなら、どの賃貸住宅を借りますか?
立地条件や家賃の額以外であれば、wi-fiや宅配ボックスの設置のほかにその賃貸建物の内装や設備がどうか、が判断の決め手になると思います。したがって、お風呂場や台所、トイレの綺麗さ使い勝手良さが求められ、ユニットバスやシステムキッチン、タンク無しトイレなどに取り替えることも、機会をみて考えておくことも大事です。
ところで、ユニットバスやシステムキッチン、トイレといった水回り設備は、20年〜30年で取替えを考える必要があります。取替えにも相応の費用が掛かるわけですが、その支出が「修繕費」なのか「資本的支出」なのか、税務上の判断に悩むところだと思います。
(1) ユニットバス
結論から言えば、「資本的支出」になる場合がほとんどです。注意すべきは、器具備品の耐用年数ではなく、「建物」の耐用年数が適用されることです。なぜなら、ユニットバスは建物の内壁を構成している建物の一部だからです。ユニットバスの交換とは、内壁を壊して新たに壁を新設するものであり、その新設した壁により建物の価値が高まり使用年数を延長させることになるからです。この考えは、広島地裁平成5年3月23日判例によるものです。
(2) システムキッチン
結論から言えば、流し台・コンロ台・調理台などについて「建物」か「器具備品」かを判断するようになります。建物と物理的機能的に一体となったものか、あるいは建物とは独立可分菜ものでその器具のみ交換が可能か、をみることになります。建物と一体の場合、交換となれば建物の内壁を新設することになるため、「資本的支出」になる場合が多いと思います。建物とは別個の器具として交換が可能で故障等によるものであれば「修繕費」となる場合もあります。この考えは、過去の裁決等で示されています。
(3) トイレ
トイレは、全面改装か便器だけかによりますが、全面改装の場合は資本的支出となり、改装費用は建物の耐用年数で便器等は建物付属設備として償却していくことになります。便器だけの場合は、同じものに交換するのであれば「修繕費」になりますが、和式から洋式にした場合や高性能な便器にした場合などは、「資本的支出」となります。
(注)いずれの場合も、少額減価償却資産の特例などの適用後の判断です。