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貸倒損失を計上するには損金経理が必要条件。

 最近、インターネットで会計用語を検索すると、企業が公表している決算公告や業績概況がヒットすることが多くなりました。平成14年4月1日に「商法等の一部を改正する法律」が施行され、インターネットによる決算公告が認められるようになってから2年。インターネット公告を採用する企業は確実に増えているようです。
 その決算公告や業績概況を見てみると、当然ではありますが、必ずしも好調な企業だけではありません。業績の下方修正をする企業は意外と多く、その下方修正の理由(言い訳?)を見るのが結構面白かったりもします。

 業績概況での下方修正理由で良く見かけるのが「貸倒損失」や「貸倒引当金繰入」の発生です。上場企業などでは、数億円、数十億円の貸倒れが発生していることも珍しくありません。
 この二つの勘定について簡単に言うと、貸倒損失は売掛金や貸付金などの債権が回収不能になった際に使われる勘定。一方、貸倒引当金繰入は期末時点での債権残高について、翌期以降に回収不能になる可能性があるものを見積もっておく勘定です。両勘定とも所得税や法人税の計算上、損金とすることができます。

 ここで注意しなければならないのは、貸倒損失については事実上、損金経理(決算時に費用計上すること)をしていることが損金にできる要件ということです。どういう事かというと、貸倒損失の損金算入が認められるためには、その債権が回収不能であることについて厳しい基準があります。その基準を最も把握しているべき債権者が貸倒れ処理をしていないということは、その期中においては回収の見込みがあったとみなされてしまうということです。そのため、貸倒損失を計上するためには、決算までに回収不能であることを証明する資料等を準備しておくことが重要になります。
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