相続税の基礎控除が
5,000万円＋1,000万円×法定相続人 から
3,000万円＋ 600万円×法定相続人 に引き下げられました。
この結果、相続税の申告が必要な方は、お亡くなりになった方全体の約８％と1.8倍に急上昇しました。相続税への関心も膨らみ、各種セミナーも活発に行われています。
相続税の負担は確かに上昇しました。しかし、相続税への不安が大きいばかりに、不必要な相続対策や間違った相続対策を行っている方も多く見かけます。いい加減な相続税の試算を行い、実際の相続税よりも遥かに高い相続税額を示したうえで、本来建てる必要のない収益不動産を建てさせられた例などがそれにあたります。
事前の相続対策で最も大切なことは、もし相続が発生した場合はどの程度の税金が必要で、それによってどのような問題が起こりうるか正確に把握することです。また、税金が発生しない場合でも、財産の分割が難しい場合など相続人間で問題が発生するケースは多くあります。
極論を言ってしまえば、問題がなければ相続対策などする必要はありません。
でも、事前に相続税の額を知っていれば安心できます。また、ちょっとした工夫で大幅に相続税額を減らせることも多くあります。事前準備をしておけば、相続人間のもめごとが少ないスムーズな相続もできます。
相続によって多額の税金が発生し相続人が苦労した
相続人間でもめてしまい絶縁状態になった
誤った相続対策をしたばっかりに相続人に大きな債務を残した
なんてことになるのは嫌ですよね。「不安」・「不和」・「問題」を相続させないためにも、事前の準備は必要です。このため、一人一人の状況に応じた個別・具体的な相続対策は重要なのです。