土居 邦明 税理士事務所
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読書日記
2024-4-23 「ゲーテ格言集」 B
“豊かさは節度の中にだけある”
“有能な人は常に学ぶ人である”
“口論なんぞするな。賢い人でも無知なものと争うと無知に陥ってしまう”
“気持ち良い生活を作ろうと思ったら、済んだことをくよくよせぬこと、滅多なことに腹を立てぬこと、いつも現在を楽しむこと”
2024-4-17 「妄想老人日記」 野坂昭如 C
1998年から2年間の日記は妄想と銘打っているものの80%ぐらいは本物と看る。それにしても自堕落な毎日だ。女、飲酒の合間に執筆してはいるが逼迫した生活資金稼ぎのためにいい加減に書いている感が漂う。妄想日記用の韜晦と信ずるが著者の作品を読んだことがないのでなんとも言えない。
2024-4-11 「まいまいつぶろ」 村木 嵐 C
8代将軍の長男家重は生まれつき口がまわらず足萎え小便たれで家臣に馬鹿にされて育つ。将軍職即位については吉宗も迷っていたある日、家重の言葉を解する小姓が現れ、以後大岡忠光は家重の口となり将軍職を全うさす。コンビの情愛は生涯続く。息子の家治へ政権を引き継ぐまでのコンビの物語はうるわしいの一言に尽きる。
正月に来た息子が置いていった本。たまに他人の推薦する本を読むのも思いがけない面白みがあって良い。
2024-4-5 「夜と霧」 ヴィクトール・E・フランクル B
人間はどうしてここまで残酷になれるのか? ヒットラーの命令で強制収容所に送られたユダヤ人たちの運命、収容所生活を描いた精神科医フランクルは、自身の過酷な収容所生活を通じて、生きることの意義、人間とは、を問いかける。「この世にはふたつの人間の種族がいる。いや、ふたつの種族しかいない、まともな人間とまともでない人間と」。ガス室に送られるのを免れたユダヤ人たちを待つ過酷な現実、ぼろくずのように扱われながら生きる毎日に生きる意義を見出せるのか?「いい人は帰ってこなかった」、とのフランクルの呟きが空しい。
「まともでない人間」:プーチン、金正恩、トランプ?
まともでない人間はすぐ思い浮かぶが、まともな人間とは、と問われると現代の政治家では思いつかない。“悪人による悪人のための政治”、これが現実か。まともな人は平和を叫び、まともでない人は自分の勢力拡大を目指す。戦争、紛争が絶えないわけだ。
2024-3-20 「半日の客 一夜の客」 丸谷才一・山崎正和 B
25年ぶりの再読。日本と日本人についての蘊蓄ある対話は読むほどに目から鱗の連続で好奇心を掻き立てられる。才気あふれる二人の対談は最高。
2024-3-12 「The Catcher in the Rye」 J.D.Salinger 村上春樹訳 C
高校を放校されたホールデンの饒舌な、身勝手なぼやきが全編を覆い、うんざりしながら読む。自分勝手な物言いで相手を罵倒し、親しい友達もできず、教師には疎んじられ転校を重ねるのもやむを得ない性格だ。正直、こんな人間とは付き合いたくない。
何十年かぶりの再読だが村上春樹のこなれた訳文が少年のぼやきを活き活きと毒々しいまでに再現しているのは見事。変人サリンジャーは変人を描くのもうまいという事か。
後日、NHKの本書解説番組を観る。同書は近年までアメリカでは禁書であったとはびっくり。ベトナム帰還兵の愛読書であったり、NYでのビーットルズの一員殺害者も本書を愛読していた等社会に馴染めない若者への感化力の大きさを危険視されたらしい。ベトナム帰還兵であるサリンジャー自身の社会からの疎外体験も小説に反映しているらしい。無邪気に読んでいた自分が恥ずかしい。
2024-3-4 「百冊の時代小説」 寺田 博 C
時代小説を紹介してくれるのはありがたいが小説への評価、批評がもう一つで物足りない。しかし読んでみたい小説が網羅されているのはありがたい。
“豊かさは節度の中にだけある”
“有能な人は常に学ぶ人である”
“口論なんぞするな。賢い人でも無知なものと争うと無知に陥ってしまう”
“気持ち良い生活を作ろうと思ったら、済んだことをくよくよせぬこと、滅多なことに腹を立てぬこと、いつも現在を楽しむこと”
2024-4-17 「妄想老人日記」 野坂昭如 C
1998年から2年間の日記は妄想と銘打っているものの80%ぐらいは本物と看る。それにしても自堕落な毎日だ。女、飲酒の合間に執筆してはいるが逼迫した生活資金稼ぎのためにいい加減に書いている感が漂う。妄想日記用の韜晦と信ずるが著者の作品を読んだことがないのでなんとも言えない。
2024-4-11 「まいまいつぶろ」 村木 嵐 C
8代将軍の長男家重は生まれつき口がまわらず足萎え小便たれで家臣に馬鹿にされて育つ。将軍職即位については吉宗も迷っていたある日、家重の言葉を解する小姓が現れ、以後大岡忠光は家重の口となり将軍職を全うさす。コンビの情愛は生涯続く。息子の家治へ政権を引き継ぐまでのコンビの物語はうるわしいの一言に尽きる。
正月に来た息子が置いていった本。たまに他人の推薦する本を読むのも思いがけない面白みがあって良い。
2024-4-5 「夜と霧」 ヴィクトール・E・フランクル B
人間はどうしてここまで残酷になれるのか? ヒットラーの命令で強制収容所に送られたユダヤ人たちの運命、収容所生活を描いた精神科医フランクルは、自身の過酷な収容所生活を通じて、生きることの意義、人間とは、を問いかける。「この世にはふたつの人間の種族がいる。いや、ふたつの種族しかいない、まともな人間とまともでない人間と」。ガス室に送られるのを免れたユダヤ人たちを待つ過酷な現実、ぼろくずのように扱われながら生きる毎日に生きる意義を見出せるのか?「いい人は帰ってこなかった」、とのフランクルの呟きが空しい。
「まともでない人間」:プーチン、金正恩、トランプ?
まともでない人間はすぐ思い浮かぶが、まともな人間とは、と問われると現代の政治家では思いつかない。“悪人による悪人のための政治”、これが現実か。まともな人は平和を叫び、まともでない人は自分の勢力拡大を目指す。戦争、紛争が絶えないわけだ。
2024-3-20 「半日の客 一夜の客」 丸谷才一・山崎正和 B
25年ぶりの再読。日本と日本人についての蘊蓄ある対話は読むほどに目から鱗の連続で好奇心を掻き立てられる。才気あふれる二人の対談は最高。
2024-3-12 「The Catcher in the Rye」 J.D.Salinger 村上春樹訳 C
高校を放校されたホールデンの饒舌な、身勝手なぼやきが全編を覆い、うんざりしながら読む。自分勝手な物言いで相手を罵倒し、親しい友達もできず、教師には疎んじられ転校を重ねるのもやむを得ない性格だ。正直、こんな人間とは付き合いたくない。
何十年かぶりの再読だが村上春樹のこなれた訳文が少年のぼやきを活き活きと毒々しいまでに再現しているのは見事。変人サリンジャーは変人を描くのもうまいという事か。
後日、NHKの本書解説番組を観る。同書は近年までアメリカでは禁書であったとはびっくり。ベトナム帰還兵の愛読書であったり、NYでのビーットルズの一員殺害者も本書を愛読していた等社会に馴染めない若者への感化力の大きさを危険視されたらしい。ベトナム帰還兵であるサリンジャー自身の社会からの疎外体験も小説に反映しているらしい。無邪気に読んでいた自分が恥ずかしい。
2024-3-4 「百冊の時代小説」 寺田 博 C
時代小説を紹介してくれるのはありがたいが小説への評価、批評がもう一つで物足りない。しかし読んでみたい小説が網羅されているのはありがたい。
2024-2-18 「ゲーテとの対話」 エッカーマン B
対話の中でゲーテが語る一言一言が含蓄に富み流石天才を思わせる。ゲーテ時代の詩、小説をほめたりけなしたりゲーテは他の作家の小説をよく読んでいるが、現代から見るとシラー以外はシラない小説家ばかり。後代に読み継がれる古典的名作を残すのは一握りの天才のみであることにつくづく思い至る。
“古典的教養がなくては、自分の言葉を巧みに力強く運用できるようにはならない。”
“シェイクスピアは偉大な心理学者であり、彼の作品を読んで、人間の心の動きを学ぶことができる。”
“宗教問題についてのさまざまの異論が、人間同士を仲たがいさせ、敵対させている。”
2024-2-15 「半歩遅れの読書術Ⅱ」 日経新聞社 B
立花隆、野口悠紀雄、堺屋太一、丸谷才一、河合隼雄、城山三郎、隅研吾等各分野で活躍する人たちの読んだ本についての感想が興味津々でためになる。
2024-2-12 「切抜帖より」 夏目漱石 C
修善寺で血を吐いて病床に臥す間の心境を面々と綴る漱石。面白くはないが病床の漱石の心がわかり面白い。芸術論も面白い。曰く、「芸術家は自然の一部を切り抜いて、それを区画のある枠にはめ込んで永久に他の侵入を防ぐ」「自然のうちに芸術を発見するのは芸術家である」「一段進むと、自然を描かず、自然の解釈のみを描くようになる」。
博士辞退の弁も面白い。政府発案の「文芸院」反対の弁も漱石の面目躍如で頷ける。
2024-2-5 「絵のある自伝」 安野光雅 C
童画のような絵が楽しい。苦労した戦中、戦後の結婚、司馬遼太郎との旅のエピソード等々が楽しい絵と共に語られる。傑作は監獄の独房から出した年賀状。本気にする人が多く、出会った知り合いには「いつ出てきた?」と問われる。
2024-1-30 「山川登美子と与謝野晶子」 直木孝次郎 C
タイトルに惹かれて古本市で買った本だが掘り出し物であった。著者は古代史学者で祖父は武者小路実篤と交流があり新しき村にも関与していたとあり、新しき村に関する章も興味深い。それよりも鉄幹を巡る晶子、登美子の三角関係が意外と面白い。歌を通じての3人のそれぞれに対する思いが解釈次第で恐ろしい葛藤史となるのがミステリーじみていて興味をそそる。
2024-1-23 「半歩遅れの読書術Ⅰ」 日経新聞社 B
読書好きの著名人の読書論は興味津々。名言満載。 読みたい本がどんどん増える。
“優れた小説とつまらぬ小説との差は読み手に資質がなければわからない”木村美苗
“原文のリズムがうまく移し替えられた外国文学には、まあお目にかかったことがない。日本語の文章力のない人が訳しているからだ” 久世輝彦
“新古典派経済学は数学的厳密性を追求する余り、個々の人間が持つ欲望や不安や慣習といった要因を無視することによって論理的整合性を保っている机上の空論。生身の人間の情念を無視して経済政策を遂行しても首尾よくいくわけがない” 松原隆一郎
“新緑の美しい季節。町に出たい。しかし本も読みたい。迷わずに本を持って電車に乗る。遠くまで行く。往復で2,3時間。社内が絶好の読書の場になる” 川本三郎
2024-1-15 「紙つぶて(完全版)」 谷沢永一 B
本を愛する、書を愛する著者による完膚なきまでの書評の一編一片がぐさりと胸に来る。「紙つぶて」を“無用の歓談で時間潰しの産物”と自虐的に評する一方、辛辣な言葉で“頓珍漢の愚劣な屁理屈”“誤訳悪訳珍訳”を皮肉る。
“丸山真男の見え透いた詭弁”“中村光夫の粗忽と独断”“ネコも杓子も吉田精一ばかりに序文をたのむのはいささか不見識”“宇沢弘文は無神経な紋切型の誇張した形容詞ばかり”“大学はすでに学問の府ではない”“文学者の集まりである文芸家協会が、総会屋まがいの脅迫的言辞を弄するとは”“江藤淳だけがわずかに批評の態をなし、批評の言葉で語っている”“大宅壮一と清水幾太郎を足して二で割ったような立花隆の強み” “戦前の石橋湛山、戦後の都留重人は実施可能な政策提示を通じて体制批判を続けたが、他のいわゆる進歩的文化人は無責任な抽象論の遠吠えを繰り返したのみ”。
歯に衣着せぬ鋭い評論の数々に胸がスカッする。
2024-1-8 「おいしい人間」 高峰秀子 C
旦那の松山善三との海外旅行話が楽しい。しかしパリ、北京での一流レストランでの王侯貴族のような桁外れに華絢爛なメニューの羅列が続くとなんだかいやになる。貧乏人の僻みか?
2024-1-4 「霜の朝」 藤沢周平 C
藤沢周平短編集は暗い話が多く楽しめない。どうも作者屈折期の作品らしく心情が作品に反映されたのでは、とは解説で知る。
対話の中でゲーテが語る一言一言が含蓄に富み流石天才を思わせる。ゲーテ時代の詩、小説をほめたりけなしたりゲーテは他の作家の小説をよく読んでいるが、現代から見るとシラー以外はシラない小説家ばかり。後代に読み継がれる古典的名作を残すのは一握りの天才のみであることにつくづく思い至る。
“古典的教養がなくては、自分の言葉を巧みに力強く運用できるようにはならない。”
“シェイクスピアは偉大な心理学者であり、彼の作品を読んで、人間の心の動きを学ぶことができる。”
“宗教問題についてのさまざまの異論が、人間同士を仲たがいさせ、敵対させている。”
2024-2-15 「半歩遅れの読書術Ⅱ」 日経新聞社 B
立花隆、野口悠紀雄、堺屋太一、丸谷才一、河合隼雄、城山三郎、隅研吾等各分野で活躍する人たちの読んだ本についての感想が興味津々でためになる。
2024-2-12 「切抜帖より」 夏目漱石 C
修善寺で血を吐いて病床に臥す間の心境を面々と綴る漱石。面白くはないが病床の漱石の心がわかり面白い。芸術論も面白い。曰く、「芸術家は自然の一部を切り抜いて、それを区画のある枠にはめ込んで永久に他の侵入を防ぐ」「自然のうちに芸術を発見するのは芸術家である」「一段進むと、自然を描かず、自然の解釈のみを描くようになる」。
博士辞退の弁も面白い。政府発案の「文芸院」反対の弁も漱石の面目躍如で頷ける。
2024-2-5 「絵のある自伝」 安野光雅 C
童画のような絵が楽しい。苦労した戦中、戦後の結婚、司馬遼太郎との旅のエピソード等々が楽しい絵と共に語られる。傑作は監獄の独房から出した年賀状。本気にする人が多く、出会った知り合いには「いつ出てきた?」と問われる。
2024-1-30 「山川登美子と与謝野晶子」 直木孝次郎 C
タイトルに惹かれて古本市で買った本だが掘り出し物であった。著者は古代史学者で祖父は武者小路実篤と交流があり新しき村にも関与していたとあり、新しき村に関する章も興味深い。それよりも鉄幹を巡る晶子、登美子の三角関係が意外と面白い。歌を通じての3人のそれぞれに対する思いが解釈次第で恐ろしい葛藤史となるのがミステリーじみていて興味をそそる。
2024-1-23 「半歩遅れの読書術Ⅰ」 日経新聞社 B
読書好きの著名人の読書論は興味津々。名言満載。 読みたい本がどんどん増える。
“優れた小説とつまらぬ小説との差は読み手に資質がなければわからない”木村美苗
“原文のリズムがうまく移し替えられた外国文学には、まあお目にかかったことがない。日本語の文章力のない人が訳しているからだ” 久世輝彦
“新古典派経済学は数学的厳密性を追求する余り、個々の人間が持つ欲望や不安や慣習といった要因を無視することによって論理的整合性を保っている机上の空論。生身の人間の情念を無視して経済政策を遂行しても首尾よくいくわけがない” 松原隆一郎
“新緑の美しい季節。町に出たい。しかし本も読みたい。迷わずに本を持って電車に乗る。遠くまで行く。往復で2,3時間。社内が絶好の読書の場になる” 川本三郎
2024-1-15 「紙つぶて(完全版)」 谷沢永一 B
本を愛する、書を愛する著者による完膚なきまでの書評の一編一片がぐさりと胸に来る。「紙つぶて」を“無用の歓談で時間潰しの産物”と自虐的に評する一方、辛辣な言葉で“頓珍漢の愚劣な屁理屈”“誤訳悪訳珍訳”を皮肉る。
“丸山真男の見え透いた詭弁”“中村光夫の粗忽と独断”“ネコも杓子も吉田精一ばかりに序文をたのむのはいささか不見識”“宇沢弘文は無神経な紋切型の誇張した形容詞ばかり”“大学はすでに学問の府ではない”“文学者の集まりである文芸家協会が、総会屋まがいの脅迫的言辞を弄するとは”“江藤淳だけがわずかに批評の態をなし、批評の言葉で語っている”“大宅壮一と清水幾太郎を足して二で割ったような立花隆の強み” “戦前の石橋湛山、戦後の都留重人は実施可能な政策提示を通じて体制批判を続けたが、他のいわゆる進歩的文化人は無責任な抽象論の遠吠えを繰り返したのみ”。
歯に衣着せぬ鋭い評論の数々に胸がスカッする。
2024-1-8 「おいしい人間」 高峰秀子 C
旦那の松山善三との海外旅行話が楽しい。しかしパリ、北京での一流レストランでの王侯貴族のような桁外れに華絢爛なメニューの羅列が続くとなんだかいやになる。貧乏人の僻みか?
2024-1-4 「霜の朝」 藤沢周平 C
藤沢周平短編集は暗い話が多く楽しめない。どうも作者屈折期の作品らしく心情が作品に反映されたのでは、とは解説で知る。
2024-1-1 「吾輩のそれから」 芳川泰久 C
ビールで酔っぱらった漱石の猫は甕に落ちて死ぬ。それからの吾輩の物語である。死に切れぬ猫は空中を漂いながらそれからの主人と寒月等その仲間の行動を観察する。自分の死に至る経緯が自分の不注意だけでないこともわかってくる。近所にすむ金満家金田家の陰謀も浮上する。しかし最後は主人の優しさを知り感謝しながら成仏する。
著者は「坊ちゃんのそれから」の作品もあり便乗作を得意としているようだが「吾輩」に関してはアイデア倒れの感あり。
2023-12-30 「一寸さきはヤミがいい」 山本夏彦 B
夏彦最後の毒舌、いやみ、ぼやきを堪能する。“我々はある国に住むのではない、ある国語に住むのだ、祖国とは国語だ。それ以外の何ものでもない。”を何度も繰り返す夏彦翁の言葉が胸にしみる。
2023-12-22 「幸村を討て」 今村翔吾 C
大坂城に入った幸村は真田丸を築き家康方を翻弄する。家康方についた兄真田信之は忍者を使い幸村と密に連絡。幸村は茶臼山に目がけて遮二無二に攻め込みあと一歩まで家康に迫るもあえなく討ち死に。大阪城も墜ちる。
戦後、家康、本多正信は信之を喚問し、信之から籠城中の幸村へ出した親書を証拠として信之の裏切りを責める。どうする信之?丁々発止のやり取りが緊迫感を誘う。前半はやや冗漫なストーリーが続き直木賞作家の技量を疑ったが、最終章での家康・信之の対決で一挙に盛り上がり、作家本人からサインをもらった本書も面目を保つ。
2023-12-16 「天声人語3」 1954-58 C
我が中学時代から高校卒業までの世相、事件を改めて回想するよすがとなる。戦後の雰囲気を残す時代から経済成長への兆しを見せる時代への転換点が荒垣秀雄の手で鮮やかに表現され懐かしい。
2023-12-9 「江戸の老人力」 時代小説傑作選 C
2023-12-3 「直木賞物語」 川口則弘 B
2023-11-24 「闇に香るもの」 北方謙三選 C
2023-11-22 「ギャンブル狂夫人」 阿刀田高 C
2023-11-18 「新・御宿かわせみ 蘭陵王の恋」 平岩弓枝 C
2023-11-12 「マイライフ クリントンの回想㊦」 B
2023-11-5 「奥の細道異聞 泉屋桃妖物語 凧のゆくえ」望月弘 C
2023-10-31 「蛍・納屋を焼く・その他の短編」 村上春樹 C
2023-10-28 「納屋を焼く」 村上春樹 C
2023-10-25 「蛍」 村上春樹 B
2023-10-21 「物語の旅」 和田 誠 B
2023-10-12 「My Life クリントンの回想㊤」 C
2023-10-8 「踊る小人」 村上春樹 C
2023-10-1 「燃えよ剣」 司馬遼太郎 C
2023-9-26 「同時代の作家たち」 丸谷才一批評集⑤ B
2023-9-16 「吟味方与力人情控・おくれ髪」 辻堂 魁 C
2023-9-9 「大人の国語」 谷沢永一 B
2023-8-30 「国盗り物語(後編)織田信長」 司馬遼太郎 C
2023-8-26 「国盗り物語(前編)斎藤道三」 司馬遼太郎 B
2023-8-17 「大地の響・わたしの音楽武者修行」 市原きみ子 C
2023-8-11 「越前ガニ」 開高 健 C
2023-7-29 「仕舞屋侍・狼」 辻堂 魁 C
2023-7-23 「捨て童子 松平忠輝」 隆慶一郎 B
2023-7-17 「乱菊物語」 谷崎潤一郎 C
2023-7-9 「街道をゆく①」 司馬遼太郎 C
2023-7-2 「熊野でプルーストを読む」 辻原 登 B
2023-6-25 「狼なんかこわくない」 庄司 薫 C
2023-6-12 「百年の孤独」 ガルシア・マルケス B
2023-6-3 「犬を連れた奥さん」 チェーホフ C
2023-5-26 「樅の木は残った」 山本周五郎 C
2023-5-18 「かわいい女」 チェーホフ C
2023-5-12 「新・酔いどれ小籐次最終巻」 佐伯泰英 C
2023-5-1 「街道をゆく・ニューヨーク散歩」 司馬遼太郎 B
2023-4-23 「たびびと」 立原正秋 C
2023-4-14 「街道をゆく㉟ オランダ紀行」 司馬遼太郎 B
2023-4-3 「居眠り磐音1-51」 佐伯泰英 B
ビールで酔っぱらった漱石の猫は甕に落ちて死ぬ。それからの吾輩の物語である。死に切れぬ猫は空中を漂いながらそれからの主人と寒月等その仲間の行動を観察する。自分の死に至る経緯が自分の不注意だけでないこともわかってくる。近所にすむ金満家金田家の陰謀も浮上する。しかし最後は主人の優しさを知り感謝しながら成仏する。
著者は「坊ちゃんのそれから」の作品もあり便乗作を得意としているようだが「吾輩」に関してはアイデア倒れの感あり。
2023-12-30 「一寸さきはヤミがいい」 山本夏彦 B
夏彦最後の毒舌、いやみ、ぼやきを堪能する。“我々はある国に住むのではない、ある国語に住むのだ、祖国とは国語だ。それ以外の何ものでもない。”を何度も繰り返す夏彦翁の言葉が胸にしみる。
2023-12-22 「幸村を討て」 今村翔吾 C
大坂城に入った幸村は真田丸を築き家康方を翻弄する。家康方についた兄真田信之は忍者を使い幸村と密に連絡。幸村は茶臼山に目がけて遮二無二に攻め込みあと一歩まで家康に迫るもあえなく討ち死に。大阪城も墜ちる。
戦後、家康、本多正信は信之を喚問し、信之から籠城中の幸村へ出した親書を証拠として信之の裏切りを責める。どうする信之?丁々発止のやり取りが緊迫感を誘う。前半はやや冗漫なストーリーが続き直木賞作家の技量を疑ったが、最終章での家康・信之の対決で一挙に盛り上がり、作家本人からサインをもらった本書も面目を保つ。
2023-12-16 「天声人語3」 1954-58 C
我が中学時代から高校卒業までの世相、事件を改めて回想するよすがとなる。戦後の雰囲気を残す時代から経済成長への兆しを見せる時代への転換点が荒垣秀雄の手で鮮やかに表現され懐かしい。
2023-12-9 「江戸の老人力」 時代小説傑作選 C
2023-12-3 「直木賞物語」 川口則弘 B
2023-11-24 「闇に香るもの」 北方謙三選 C
2023-11-22 「ギャンブル狂夫人」 阿刀田高 C
2023-11-18 「新・御宿かわせみ 蘭陵王の恋」 平岩弓枝 C
2023-11-12 「マイライフ クリントンの回想㊦」 B
2023-11-5 「奥の細道異聞 泉屋桃妖物語 凧のゆくえ」望月弘 C
2023-10-31 「蛍・納屋を焼く・その他の短編」 村上春樹 C
2023-10-28 「納屋を焼く」 村上春樹 C
2023-10-25 「蛍」 村上春樹 B
2023-10-21 「物語の旅」 和田 誠 B
2023-10-12 「My Life クリントンの回想㊤」 C
2023-10-8 「踊る小人」 村上春樹 C
2023-10-1 「燃えよ剣」 司馬遼太郎 C
2023-9-26 「同時代の作家たち」 丸谷才一批評集⑤ B
2023-9-16 「吟味方与力人情控・おくれ髪」 辻堂 魁 C
2023-9-9 「大人の国語」 谷沢永一 B
2023-8-30 「国盗り物語(後編)織田信長」 司馬遼太郎 C
2023-8-26 「国盗り物語(前編)斎藤道三」 司馬遼太郎 B
2023-8-17 「大地の響・わたしの音楽武者修行」 市原きみ子 C
2023-8-11 「越前ガニ」 開高 健 C
2023-7-29 「仕舞屋侍・狼」 辻堂 魁 C
2023-7-23 「捨て童子 松平忠輝」 隆慶一郎 B
2023-7-17 「乱菊物語」 谷崎潤一郎 C
2023-7-9 「街道をゆく①」 司馬遼太郎 C
2023-7-2 「熊野でプルーストを読む」 辻原 登 B
2023-6-25 「狼なんかこわくない」 庄司 薫 C
2023-6-12 「百年の孤独」 ガルシア・マルケス B
2023-6-3 「犬を連れた奥さん」 チェーホフ C
2023-5-26 「樅の木は残った」 山本周五郎 C
2023-5-18 「かわいい女」 チェーホフ C
2023-5-12 「新・酔いどれ小籐次最終巻」 佐伯泰英 C
2023-5-1 「街道をゆく・ニューヨーク散歩」 司馬遼太郎 B
2023-4-23 「たびびと」 立原正秋 C
2023-4-14 「街道をゆく㉟ オランダ紀行」 司馬遼太郎 B
2023-4-3 「居眠り磐音1-51」 佐伯泰英 B
2024年4月23日更新
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