国税庁と国税不服審判所は、令和6年度の再調査の請求・審査請求・訴訟の概要を公表した。それによると、再調査の請求の発生件数は1,447 件(前年度2,494件)、処理件数は1,752件(同2,278件)で、前年度に比べそれぞれ42.0%、23.1%といずれも減少した。発生件数については、請求人一人で多数の処分を受けた大型事案が前年度にあった点が大きく影響したとみられる。
再調査の処理件数のうち、納税者の主張が受け入れられた認容件数は一部認容78件と全部認容13件を合わせて91件で、認容割合は5.2%であった。前年度と比較して1.3ポイント低くなっている。認容された案件を税目別にみると、申告所得税等が30件、源泉所得税等4件、法人税等6件、相続税・贈与税9件、消費税等41件、その他に徴収関係1件となっている。
また、審査請求の発生件数は3,537件で前年度に比べ9.7%減少している。このうち、再調査の請求を経ずに国税不服審判所に直接審査請求を行った件数は 2,463件で前年度より4.3%減っている。
一方、処理件数は3,872件で前年度と比べると34.8%増加しており、過去10年で最多となっている。このうち、納税者の請求が何らかの形で受け入れられた「認容件数」は一部認容522件と全部認容171件を合わせて693件であった。認容割合は17.9%となり、前年度に比べると8.2ポイント増加している。棄却件数は、前年度に比べ33.4%増の2,547件となった。
また、国税に関する訴訟については196件発生しており、前年度に比べると3.7%増加している。うち第一審の発生件数は97件(前年度比7.6%減)で4年ぶりに減少となった。
また、終結件数168件(同2.3%減)のうち、国側が敗訴したものは一部敗訴3件と全部敗訴5件の計8件で、敗訴割合は4.8%となった。国側敗訴8件を税目別にみると、所得税2件、法人税3件、相続税・贈与税が3件となっており、控訴審で係属中のものが4件となっている。