「2025年の崖」をご存じでしょうか。経済産業省の「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート」の中で使われた言葉で、2025年、老朽化した企業の基幹システムにより、最大で年12兆円の経済損失が生じる可能性があるとレポートで指摘されています。老朽化した既存システムを「レガシーシステム」と呼びますが、約8割の企業がレガシーシステムを抱えているというアンケート結果もあります。
2025年の崖はなぜ多くの損失が生じるのか、問題をまとめると次の①~④が挙げられます。
①データを活用しきれず、DXを実現できない。
今日、企業が競争力を高めるには、デジタル活用を戦略的に実施するDXの必要性が叫ばれています。経営者がデジタルによる改革を望んでも、実際、レガシーシステムがデータ活用の足かせとなって、DXが進まない。結果、企業の競争力が下がるといわれています。
というのも、レガシーシステムは事業部門ごとに構築されていて全社横断的なデータ活用ができない場合が多いのです。また長い年月の間、過剰なカスタマイズが施されている場合が多くあります。システムが複雑化・ブラックボックス化しているため担当者以外、新たなデータ活用ができないケースも多くあります。
②保守運用者の不足等で維持管理費が高騰、技術的負債が増大。
レガシーシステムは担当者以外メンテナンスがしにくいので、メンテナンスを困難にします。すると、システム維持費や不具合、不正アクセス被害などが増え、経済的損失に繋がります。
結果、③セキュリティリスク等が高まる、④保守・運用が属人的となり継承が困難、といった問題にもつながります。ただ、企業によって事情はさまざま異なります。2025年の崖を克服するには、自社内の課題を抽出し、問題解決のための計画を立てて段階的に取り組むことが必要です。(つづく)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)