・企業の創業期や成長期~成熟期に合った支援を提供 ・事業計画や資金繰りにも踏み込んだ法人向けサポートが充実 ・ぜひご相談ください

時事解説

【時事解説】PBR1倍割れ企業を縮小できるか その1



 日本の株価は今年に入り上昇トレンドに入っていますが、東証における「PBR1倍割れ」企業の多さは依然として課題です。PBR1倍割れは、教科書的にはレアケースと位置付けられるのですが、東証では多くの企業がPBR1倍を下回っています。この状況はアメリカやヨーロッパに比べてみても、はるかに高い水準であり、東証では現在PBR1倍割れ企業に対して、改善策の開示を求めています。

 PBR(Price Book-value Ratio、株価純資産倍率)とは株価がBPS(1株当たり純資産)を下回っている状態です。それは会社全体で見れば、株式時価総額が貸借対照表の自己資本を下回っている状況になります。

 PBR1倍割れは会社解散価値と関連付けて次のように説明されます。ここで仮に会社を解散するとします。資産が貸借対照表に計上されている価額どおりで売却でき、負債も貸借対照表に載っているもの以外にないとすると、残余財産は貸借対照表の自己資本がそのまま残ります。会社を解散すれば、株主はその残余財産を所有株式数で按分して受け取ることになります。したがって、自己資本を発行済み株式数で割ったBPSは、会社の帳簿上の1株当たりの解散価値を表わしていると考えることができます。

 一方、株価は株式の市場評価です。株価は将来、会社がどれだけ利益を生むのかということを予想して評価されます。通常は、会社が解散し資産を売却して残余財産の分配を受けることなど想定していません。会社は将来永続的に活動して利益を生むことを前提としています。解散価値であるBPSより、将来収益予想に基づいて評価される株価の方が高くなるのが普通です。もし、株価の方が低くなるとしたら、事業を継続するより、その株価で株式を全部取得して、事業を止めて解散して、残余財産を分配した方が株主にとって有利だということになってしまいます。ですから、PBRが1倍を割れることは、異常事態と位置付けられるわけです。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
2024年10月22日更新
お気軽にお問い合わせください。
佐久間会計事務所 江東区亀戸