中小企業において対応する優先度が高い経営課題の一つに人材の育成があげられます。
中小企業庁編「中小企業白書2024年版」では、中小企業を対象としたアンケートに基づいて中小企業における人材育成の動向と効果について分析しています。
まず人材育成の取組の増減についてみると、約半数の企業が「変わらない」と回答している一方、「大いに増やした」、「やや増やした」と回答した割合の合計は4割超となっています。また、増やした人材育成の取組内容について見ると、「主にOJT」と「OJTを中心に一部OFF-JT」と回答した割合の合計は 7割程度となっており、OJTを中心に育成を強化していることがわかります。
次に人材育成に取組む上での課題について回答割合の高い順にみると、「指導する人材の不足(53.3%)」、「育成にかける時間がない(39.5%)」、「育成しても離職してしまう(25.6%)」となっており、人材育成の場面においても人手不足の影響が及んでいる様子が見て取れます。
人材育成の取組の増減別に売上高及び労働生産性の変化率をみると、人材育成の取組を「増やした」企業では売上高及び労働生産性がともに増加している傾向にあることから、人材育成の取組は、業績の向上につながる可能性があることがわかります。
また、人材育成の取組の増減別に人材の定着状況についてみると、人材育成の取組を「増やした」企業では、中核人材、業務人材共に定着している傾向にあることがわかります。
このことから、中小企業における人材育成の取組は業績の向上や人材の定着につながっている可能性があることが見て取れるのです。(つづく)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)