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《コラム》教育訓練休暇給付金の実務対応
◆制度概要と導入の目的
2025年10月から雇用保険に新設された「教育訓練休暇給付金」は、従業員が自発的に無給の長期休暇を取得して教育訓練に専念する場合に支給される新制度です。給付額は失業等給付と同様の方式で算定され、支給はハローワークから直接本人に行われます。制度創設の目的はリスキリング推進ですが、企業側にも準備が求められます。
◆税務面での取り扱いと留意点
まず税務面では、この給付金は雇用保険法上の「失業等給付」に該当し、所得税法上も非課税所得と位置付けられます。したがって源泉徴収や年末調整の対象外であり、企業が課税処理を行う必要はありません。類似の育児休業給付金や介護休業給付金と同様、給与と誤って処理しないことが実務上の留意点となります。
◆就業規則と事務手続き
次に人事労務面では、就業規則の整備が不可欠です。制度の利用には「無給の教育訓練休暇」を規程に明記し、対象となる休暇が業務命令ではなく労働者の自主的取得であることを担保する必要があります。加えて、申請に必要な「賃金月額証明書」などを発行する事務手続きも会社の責任となります。なお、この教育訓練休暇給付金を受給すると、それまでの雇用保険の加入期間がリセットされるため、将来的に失業給付を受給する際には、改めて加入期間の要件を満たす必要がある点についても、従業員への十分な説明と注意喚起が不可欠です。また、解雇等を予定している労働者についてはこの制度が使えません。不正利用は罰則の対象となりますのでご注意ください。
◆業務運営への影響と社内準備
さらに、長期休暇取得が業務運営に与える影響を考慮し、代替要員の確保や業務分担の調整を含めた社内準備も求められます。
産休育休制度等が充実している会社であればある程度社内準備については流用できる部分はありますが、代替要員の確保や業務分担の調整は前もって準備しておかないとなかなか大変なものです。周囲の従業員が不満を抱かないような配慮が必要な場合もあるでしょう。
2026年1月5日更新
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