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世界史をお金で語る②

古代ローマ

 古代ローマでは、市民の権利や自由を重んじる風潮が底辺を流れていました。帝政時代の皇帝でさえも、市民の支持を得たものが選ばれると言う建前が守られていたのです。そして、古代ローマが繁栄した要因の一つが、市民の自由な経済活動にあったと言えます。
 実は、古代ローマでは、巨大な金食い虫である筈の軍隊の維持費がゼロに近かったのです。古代中国の殷の時代から古代エジプト、中世に至るまで(ナポレオンが徴兵制度を布くまで)国の軍隊の基本は傭兵でした。しかし、古代ローマではローマ市民は無報酬で1年間従軍する義務があり(携帯する武器も自弁)、維持費はほぼゼロでした。
 ローマが拡大するにつけ、徴兵だけでは賄い切れなくなりましたが、征服地からの収入で充分であったため、市民の負担はゼロでした。
 紀元前130年ごろ、ローマの属州から収穫税を徴収するにあたり、徴税請負人への業務依託をする様になったため、徴税請負人の腐敗と民衆の不満そしてローマの財政悪化を招きます。その後、エジプトの直轄地化・通貨改鋳・税の政府直接徴収等の政策を実行しましたが、政策実行には巨大な官僚組織が必要となり、それが更なる腐敗を生む結果になりました。
 そうなると、結果は見えていますよね、外敵から国家を守る軍隊を維持していけなくなった古代ローマは、相続以前に分裂するしかなくなったのです。

 この記事は、「お金の流れで見る世界史」を中心に、独自の見解・資料を加えて作成しています。
2023年10月3日更新
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