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案内板
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業務案内・略歴 2022年12月16日
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料金体系 2015年4月16日
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リフレッシュと健康維持相棒となっている自転車 2026年5月7日
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2026年抱負 2025年12月28日
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非日常の時間 2025年9月10日
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自転車での運動不足解消 2025年7月10日
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金の価格と税務申告 2025年5月12日
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103万・130万・180万の壁 2024年12月11日
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帰宅経路にある5つの温泉に係る効用 2024年10月12日
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2つの教訓 2024年9月9日
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株価大暴落に思う 2024年8月4日
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使い勝手が良くなった相続時精算課税制度 2024年4月30日
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パートナーとしての将棋 2024年4月3日
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資格試験受験後の苦闘 2023年10月6日
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東北税理士会からの表彰状 2023年7月6日
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2度の転職と「一歩後退二歩前進」 2022年12月16日
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相続検定2級を受験して 2022年5月5日
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職業生活の分岐点・所得拡大促進税制 2015年7月12日
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利益とはなんだろう 2015年2月13日
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税理士と社会保険労務士 2015年2月12日
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お役立ち情報
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今月の税務 2026年5月1日
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来月の税務 2026年5月1日
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全国最低賃金一覧表 2026年5月5日
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預貯金 金利計算ツール 2023年1月4日
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各種お祝い 2023年1月2日
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医療費控除Q&A 2016年7月1日
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年齢計算ツール 2022年12月19日
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事例別非課税ライン一覧 2022年12月30日
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登録免許税の税額表 2025年4月1日
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厚生年金保険料率表 2026年4月1日
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年齢早見表 2026年1月1日
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雇用保険料率表 2026年4月1日
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郵便料金表 2026年2月19日
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文書の保存期間 2022年3月28日
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印紙税 2025年5月30日
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青色申告決算書における勘定科目解説 2020年3月4日
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23年12月事務所移転 2015年3月1日
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消費税課否判定集 2015年3月1日
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ニュース
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通勤手当の税と社会保険 2023年12月5日
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インボイス制度と独禁・下請・建設業法 2023年8月9日
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インボイス制度 免税事業者の選択と経過措置 2023年1月11日
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《コラム》受取配当等益金不算入制度の新別表の変更点 2023年1月6日
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《コラム》通勤手当を廃止して実費精算にした場合の給与計算 2023年1月6日
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個別労働紛争解決制度の施行状況 2016年7月28日
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住宅ローン繰上げ返済 相続の視点からは考え物 2016年7月20日
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28年の寿命だった法人利子割 ・65歳からの介護保険料 2016年4月7日
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社労士のアドバイス・65歳以降退職の雇用給付・ふるさと納税調整月 2015年12月22日
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特定行政書士合否通知・日本のパスポート・相続対策の有無 2015年12月13日
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64歳のあなたへ・決算すっきりシート・相続で取得した資産 2015年11月12日
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小規模企業共済・小規模事業所のマイナンバー簡便な収集と保管 2015年11月6日
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国保税か任意継続か・空き家の税制 2015年11月4日
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遺産分割協議・実子と養子(民法と相続税) 2015年10月7日
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相続は相(すがた)・遺族厚生年金 2015年8月26日
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税務の扶養・社会保険の被扶養 具体事例 2015年6月11日
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リンク集
案内板
2つの教訓
◎1.仕入の無いところに売上は立たない
◎2.お茶を飲んでけと言われたら断わらないこと
27年前の士業開業研修時に、ある先輩から教わった2つの教訓である。仕入の無いところに売上は立たないであるが、我々士業の仕入は、研修参加や日々の勉強である。法律改正への研鑽対応や日々の自己研修は勿論のこと、難解事案に遭遇したらまず自己研鑽をすることが肝要である。更に気軽に相談しあえる同業士業を持つことも必要である。自分の考え方の方向性が誤っていないかや、別の対応があることを教えてもらうことができる。数学の答えと異なり、現実問題への対応は「複数の正解」があることがあるからである。私も何度となく助けてもらっている。
お茶を飲んでけと言われたら断らないことであるが、業務の付き合い時の言動だけでなく、雑談のなかに、本当に伝えたいことや本音で話してくれることがある。その意味で先輩は、開業してまもない後輩たちに「ちょっとした息抜きタイム」の重要性を教えてくれたと理解している。
◎同族会社が借主の場合の権利金の認定課税
令和6年度の路線価が公表され、全国的に地価が上昇するなか、不動産活用に着目している人もいるのではないでしょうか。土地所有者が自分の主宰する同族会社を使ってアパート経営する場合、同族会社が借地に建物を取得すると借地権が生じます。
◆権利金の認定課税
土地使用の対価として権利金を収受する慣行のある地域では、同族会社は地代のほかに権利金の支払が必要となります。
権利金の目安は、更地の価額に借地権割合を乗じた金額となりますが、同族会社にとって相当な負担になります。そこで土地を無償又は低い地代で賃貸すると、同族会社の受贈益に権利金の認定課税を受けることがあります。
◆法人の受贈益には課税される
そもそも権利金の認定課税は、土地所有者と密接な関係にある同族会社であるからこそ生じます。第三者に土地を貸すときは、権利金を必ず収受するでしょう。税法は法人が営利を追求する存在としてとらえます。同族会社も法人である以上、第三者と同等、営利を追求すべき存在にかわりはなく、無償や低い地代で経済的利益を受けた場合にも課税の対象とするわけです。
◆認定課税を回避する2つの方策
認定課税を回避する方法は2つあります。一つは、借りた土地を将来、無償で所有者に返還することを契約書に定め、「土地の無償返還に関する届出書」を所有者、借地人の連名で税務署に提出しておくことです。 もう一つの方法は、権利金の支払に代えて相当の地代(自用地価額の年6%相当額)を支払うことです。
◆権利金と相当の地代の関係
権利金と相当の地代は、建物を建てるために土地を他人に貸したことにより、所有者がその土地を自由に利用できなくなる不利益に対して借主に見合う負担をさせるものです。したがって認定課税を回避するには、借主は権利金を支払うか、相当の地代を支払うか、両方を組み合わせるかを選択します。相当の地代より低い地代を設定すると、権利金の額との見合いで差額に権利金の認定課税が行われます。
◆借地契約の確認を忘れずに!
同族会社に借地権があるか契約内容を確認しましょう。契約書を交わしていない、地代が近隣相場と比べて少額、そもそも当事者に土地を貸す意思がなかったなどの場合は、自用地評価とされるかもしれません。
◎画像は2024年7月に旅行したイタリア「水の都ベネチア」のリアルト橋です。橋は、ネットで下記のような紹介文がありました。
ベネチア リアルト橋
リアルト橋は、カナル・グランデにかかる4つの橋のうち、最も歴史の古い橋です。建築当初は木造でしたが、橋にかかる重みや火災によって崩壊したことから白大理石のアーチ橋に作り替えられ、「白い巨像」という別名がつきました。橋周辺は商業エリアとして栄えており、お土産屋さんも多数。夜間にはライトアップが施され、賑やかな昼間とは違った幻想的な雰囲気となります。
リアルト橋周辺は海抜が高く、洪水の被害が少ないためベネチア(ベニス)の商業中心地として発達してきました。商人がよく通ることから「富の橋」と呼ばれ、シェイクスピアの「ベニスの商人」にも登場します。現在では大勢の観光客が行き交い、ベネチアで最も写真に撮られている観光地のひとつです。運河の上から見る景色もいいですが、橋の上から望む街並みは格別。見る場所や時間によって、ベネチアの様々な表情を楽しむことができます。
◎2.お茶を飲んでけと言われたら断わらないこと
27年前の士業開業研修時に、ある先輩から教わった2つの教訓である。仕入の無いところに売上は立たないであるが、我々士業の仕入は、研修参加や日々の勉強である。法律改正への研鑽対応や日々の自己研修は勿論のこと、難解事案に遭遇したらまず自己研鑽をすることが肝要である。更に気軽に相談しあえる同業士業を持つことも必要である。自分の考え方の方向性が誤っていないかや、別の対応があることを教えてもらうことができる。数学の答えと異なり、現実問題への対応は「複数の正解」があることがあるからである。私も何度となく助けてもらっている。
お茶を飲んでけと言われたら断らないことであるが、業務の付き合い時の言動だけでなく、雑談のなかに、本当に伝えたいことや本音で話してくれることがある。その意味で先輩は、開業してまもない後輩たちに「ちょっとした息抜きタイム」の重要性を教えてくれたと理解している。
◎同族会社が借主の場合の権利金の認定課税
令和6年度の路線価が公表され、全国的に地価が上昇するなか、不動産活用に着目している人もいるのではないでしょうか。土地所有者が自分の主宰する同族会社を使ってアパート経営する場合、同族会社が借地に建物を取得すると借地権が生じます。
◆権利金の認定課税
土地使用の対価として権利金を収受する慣行のある地域では、同族会社は地代のほかに権利金の支払が必要となります。
権利金の目安は、更地の価額に借地権割合を乗じた金額となりますが、同族会社にとって相当な負担になります。そこで土地を無償又は低い地代で賃貸すると、同族会社の受贈益に権利金の認定課税を受けることがあります。
◆法人の受贈益には課税される
そもそも権利金の認定課税は、土地所有者と密接な関係にある同族会社であるからこそ生じます。第三者に土地を貸すときは、権利金を必ず収受するでしょう。税法は法人が営利を追求する存在としてとらえます。同族会社も法人である以上、第三者と同等、営利を追求すべき存在にかわりはなく、無償や低い地代で経済的利益を受けた場合にも課税の対象とするわけです。
◆認定課税を回避する2つの方策
認定課税を回避する方法は2つあります。一つは、借りた土地を将来、無償で所有者に返還することを契約書に定め、「土地の無償返還に関する届出書」を所有者、借地人の連名で税務署に提出しておくことです。 もう一つの方法は、権利金の支払に代えて相当の地代(自用地価額の年6%相当額)を支払うことです。
◆権利金と相当の地代の関係
権利金と相当の地代は、建物を建てるために土地を他人に貸したことにより、所有者がその土地を自由に利用できなくなる不利益に対して借主に見合う負担をさせるものです。したがって認定課税を回避するには、借主は権利金を支払うか、相当の地代を支払うか、両方を組み合わせるかを選択します。相当の地代より低い地代を設定すると、権利金の額との見合いで差額に権利金の認定課税が行われます。
◆借地契約の確認を忘れずに!
同族会社に借地権があるか契約内容を確認しましょう。契約書を交わしていない、地代が近隣相場と比べて少額、そもそも当事者に土地を貸す意思がなかったなどの場合は、自用地評価とされるかもしれません。
◎画像は2024年7月に旅行したイタリア「水の都ベネチア」のリアルト橋です。橋は、ネットで下記のような紹介文がありました。
ベネチア リアルト橋
リアルト橋は、カナル・グランデにかかる4つの橋のうち、最も歴史の古い橋です。建築当初は木造でしたが、橋にかかる重みや火災によって崩壊したことから白大理石のアーチ橋に作り替えられ、「白い巨像」という別名がつきました。橋周辺は商業エリアとして栄えており、お土産屋さんも多数。夜間にはライトアップが施され、賑やかな昼間とは違った幻想的な雰囲気となります。
リアルト橋周辺は海抜が高く、洪水の被害が少ないためベネチア(ベニス)の商業中心地として発達してきました。商人がよく通ることから「富の橋」と呼ばれ、シェイクスピアの「ベニスの商人」にも登場します。現在では大勢の観光客が行き交い、ベネチアで最も写真に撮られている観光地のひとつです。運河の上から見る景色もいいですが、橋の上から望む街並みは格別。見る場所や時間によって、ベネチアの様々な表情を楽しむことができます。
◎求人時の労働条件
◆労働条件の明示義務
2024年4月から、労働条件の明示義務について、その範囲を広げる労働基準法施行規則の改正が施行されていますが、当該明示義務は、職業安定法(以下「職安法」)にも規定があります。求人を行おうとする者は、求人の申し込みをするにあたり、求職者に労働条件を明示しなければならないことになっています。明示すべき労働条件の内容等については、今回の労働基準法施行規則の改正に合わせ、就業場所の変更の範囲、従事すべき業務の変更の範囲等が追加されています。(職安法施行規則4条の2第3項を参照)
◆求人時の労働条件を巡るトラブル
求人票等に記載された労働条件と異なる労働条件が、その後面接等の採用過程で提示された場合には、しばしばトラブルとなることがあります。この場合に争点となるのは、求人票等に記載された求人時の労働条件は、「あくまでも見込みにすぎない」のか、あるいは、「労働契約の内容になるのか」です。この点での従来の裁判例の判断は、「求人時の労働条件は原則として労働契約の内容となるが、賞与や昇給等、事業の業績や経済情勢の変動等の不確定要素に大きく左右されることが明らかであるものは例外」とする判断がある一方で、求人票等の記載内容にもう少し強い効力を認める判断がされるものがあり、近年の裁判例でも「求人票の労働条件を重視する判断」が多く見られるようになっています。つまり、求人票等による求人時の労働条件と、実際の労働条件が異なる場合には、裁判所は労働者に有利な解釈をする傾向にあります。
◆求人時における労働条件明示の注意点
特にトラブルが起こり得るのは、賃金についてです。労働者にとっては、最も関心が高い労働条件である一方、企業にとっては採用前の段階では、具体的な金額を明示することが困難であるからです。トラブルが起こり得るのは、賃金には限りませんが、ここで重要なことは、「企業側が労働者(求職者)に誤解を生じさせないこと」であり、求職者が誤解を生じないように、求人票等での的確な記載や面接等での丁寧な説明が必要になります。
◎実務で使える就業規則とは
◆就業規則の問題点
「就業規則を作ったのに実務で使えない」と感じたことはありませんか。例えば、就業規則に定めた解雇事由や懲戒事由に該当するとして行った解雇処分や懲戒処分について、労働者が不服として労働基準監督署に申告をし、又は、裁判になった場合、会社が不利になったり負けたりということが少なくありません。会社としては、「ただ就業規則の記載に沿った処分をしただけなのに」という感想を抱いてしまいます。
この問題の原因が、就業規則の内容にあることは多いです。現状の日本の労働法制では、法律の表現には抽象的で画一的なものが多く、具体的な考え方や判断基準はこれまでの膨大な量の裁判例が蓄積されたものから成り立っているからです。つまり、就業規則の内容も、法律の文言に沿った表現での記載だけでは足りず、過去の裁判例を踏まえた具体的な内容にしなければ、実際の労務トラブルに対応できなくなってしまうのです。
◆主な原因は2つ
抽象的な法律表現による就業規則と、裁判例を意識した内容の就業規則との違いは、次の2つの視点が意識されているかいないかに大きな違いがあります。この2点の意識が薄い就業規則に沿って、会社の行為が行われた場合には、会社に不利な結果になることがあります。
①解雇権濫用法理
②合理的限定解釈
この2つをごく簡単に説明すると、法律上は会社の権利として認められる行為であっても、裁判所や労働基準監督署から「それはやり過ぎ」と一定の制限がかかることです。例えば「解雇事由」や「懲戒事由」は、原則として会社が自由に定めることができる権利ですが、実際の運用において、「労働者の起こした問題と比較して、その処分は重すぎる」として無効とされることがあります。これは会社が権利を濫用したとしての、解雇権濫用法理にあたります。また、会社が規定した就業規則の内容が広すぎる、例えば、「兼業・副業を全面的に禁止する」との規定について、裁判所が「業務に支障を来たさない範囲での兼業・副業まで禁止すべきでない」と判断することがありますが、これは、会社が定めた「全面禁止」を修正し、「合理的な範囲で解釈すべき」と合理的限定解釈がされたことによります。
◎画像は2024年7月に旅行したイタリアのポンペイ遺跡です。遺跡の内の1/10程度しか見れませんでしたが、日本の弥生時代に火山で一瞬にして埋没してしまった遺跡ですが、既に相当程度発達した文明があったことを知りました。
◆労働条件の明示義務
2024年4月から、労働条件の明示義務について、その範囲を広げる労働基準法施行規則の改正が施行されていますが、当該明示義務は、職業安定法(以下「職安法」)にも規定があります。求人を行おうとする者は、求人の申し込みをするにあたり、求職者に労働条件を明示しなければならないことになっています。明示すべき労働条件の内容等については、今回の労働基準法施行規則の改正に合わせ、就業場所の変更の範囲、従事すべき業務の変更の範囲等が追加されています。(職安法施行規則4条の2第3項を参照)
◆求人時の労働条件を巡るトラブル
求人票等に記載された労働条件と異なる労働条件が、その後面接等の採用過程で提示された場合には、しばしばトラブルとなることがあります。この場合に争点となるのは、求人票等に記載された求人時の労働条件は、「あくまでも見込みにすぎない」のか、あるいは、「労働契約の内容になるのか」です。この点での従来の裁判例の判断は、「求人時の労働条件は原則として労働契約の内容となるが、賞与や昇給等、事業の業績や経済情勢の変動等の不確定要素に大きく左右されることが明らかであるものは例外」とする判断がある一方で、求人票等の記載内容にもう少し強い効力を認める判断がされるものがあり、近年の裁判例でも「求人票の労働条件を重視する判断」が多く見られるようになっています。つまり、求人票等による求人時の労働条件と、実際の労働条件が異なる場合には、裁判所は労働者に有利な解釈をする傾向にあります。
◆求人時における労働条件明示の注意点
特にトラブルが起こり得るのは、賃金についてです。労働者にとっては、最も関心が高い労働条件である一方、企業にとっては採用前の段階では、具体的な金額を明示することが困難であるからです。トラブルが起こり得るのは、賃金には限りませんが、ここで重要なことは、「企業側が労働者(求職者)に誤解を生じさせないこと」であり、求職者が誤解を生じないように、求人票等での的確な記載や面接等での丁寧な説明が必要になります。
◎実務で使える就業規則とは
◆就業規則の問題点
「就業規則を作ったのに実務で使えない」と感じたことはありませんか。例えば、就業規則に定めた解雇事由や懲戒事由に該当するとして行った解雇処分や懲戒処分について、労働者が不服として労働基準監督署に申告をし、又は、裁判になった場合、会社が不利になったり負けたりということが少なくありません。会社としては、「ただ就業規則の記載に沿った処分をしただけなのに」という感想を抱いてしまいます。
この問題の原因が、就業規則の内容にあることは多いです。現状の日本の労働法制では、法律の表現には抽象的で画一的なものが多く、具体的な考え方や判断基準はこれまでの膨大な量の裁判例が蓄積されたものから成り立っているからです。つまり、就業規則の内容も、法律の文言に沿った表現での記載だけでは足りず、過去の裁判例を踏まえた具体的な内容にしなければ、実際の労務トラブルに対応できなくなってしまうのです。
◆主な原因は2つ
抽象的な法律表現による就業規則と、裁判例を意識した内容の就業規則との違いは、次の2つの視点が意識されているかいないかに大きな違いがあります。この2点の意識が薄い就業規則に沿って、会社の行為が行われた場合には、会社に不利な結果になることがあります。
①解雇権濫用法理
②合理的限定解釈
この2つをごく簡単に説明すると、法律上は会社の権利として認められる行為であっても、裁判所や労働基準監督署から「それはやり過ぎ」と一定の制限がかかることです。例えば「解雇事由」や「懲戒事由」は、原則として会社が自由に定めることができる権利ですが、実際の運用において、「労働者の起こした問題と比較して、その処分は重すぎる」として無効とされることがあります。これは会社が権利を濫用したとしての、解雇権濫用法理にあたります。また、会社が規定した就業規則の内容が広すぎる、例えば、「兼業・副業を全面的に禁止する」との規定について、裁判所が「業務に支障を来たさない範囲での兼業・副業まで禁止すべきでない」と判断することがありますが、これは、会社が定めた「全面禁止」を修正し、「合理的な範囲で解釈すべき」と合理的限定解釈がされたことによります。
◎画像は2024年7月に旅行したイタリアのポンペイ遺跡です。遺跡の内の1/10程度しか見れませんでしたが、日本の弥生時代に火山で一瞬にして埋没してしまった遺跡ですが、既に相当程度発達した文明があったことを知りました。
◎社会保険適用拡大回避について
◆令和6年10月より社会保険適用拡大
社会保険の適用拡大とは短時間労働者の社会保険の加入対象を拡大する制度改正です。今まで2度制度拡大され最初は被保険者500名以上企業、2度目は100名を超える企業に、そして令和6年10月に50名を超える企業に適用されます。適用基準は
・週の所定労働時間が20時間以上
・所定内賃金が8.8万円以上
・昼間学生でないこと
・雇用期間が2か月以内に限られていないこと
◆適用拡大を望まない人もいる
対象者となった方の中には社会保険の加入を嫌う短時間労働者もいます。配偶者の扶養に入り保険料を払わずに適用を受けている3号被保険者に該当する場合です。自ら社会保険に加入すると健康保険料と厚生年金保険料を負担することになるので手取りは減るでしょう。
また、配偶者(夫)の会社の配偶者手当の条件が扶養に入っていることとなっていると、配偶者の給与から手当が外される場合もあります。つまり世帯年収が減少します。こうした状況を不利益として加入を避けようとする動きがあります。
◆転職か労働時間の短縮か
新たに社会保険に加入することを避ける方法は加入者の少ない事業所に転職するか、今の会社に相談して1週間の所定労働時間を20時間未満とすることですが、そのために転職して不慣れな職場に就いて慣れるようにするのか、また、現在の労働時間を週20時間未満にすれば雇用保険からは抜け、今まで払ってきた雇用保険料は無駄になりますし退職しても雇用保険は受け取れません。現在、社会保険適用拡大は今後も従業員数に関係なく進める案が検討されています。
◆メリットもあり
加入により国民年金だけよりも将来受け取る年金額が増えることは明らかです。健康保険も傷病手当金や出産手当金も受けられます。会社は対象となる方には個別説明が必要です。負担する保険料額や配偶者の給与が変化する点も説明が必要でしょう。
キャリアアップ助成金の年収の壁対策「社会保険適用時処遇改善コース」の利用等も検討してみてはいかかでしょう。
◎収用等により土地建物を売った時の特例
◆憲法で保障されている地上げ?
公共の利益となる事業(公共事業)のために、事業用地の取得が必要となる場合、国や地方自治体等は任意による売買契約により、土地を取得します。ただし、任意買収は権利者である相手の同意が必要ですから、相手がノーと言えば事業が進まなくなってしまいます。
そのためどうしても土地を取得しなければならない際には、土地収用法という権利者の意思に関わりなく、土地を取得できる制度が設けられています。土地収用法は日本国憲法第29条で「財産権の保障」をする一方で、「私有財産は正当な補償の下に、公共のために用いることができる」という規定を受けて、土地を収用できる要件と手続き、損失の補償などについて定めています。大げさに言うと公共事業の地上げは憲法で保障されているので、これを不服とする場合は憲法改正する必要があります。
◆税制でも補償されている
土地収用法やその他の法律で収用権が認められている公共事業のために土地建物を売った場合には、課税の特例が用意されています。
①対価補償金等で他の土地建物に買い換えたときは譲渡がなかったものとする特例
売った金額より買い換えた金額が少ない時は、差額を収入金額として譲渡所得の計算を行い、売った金額より買い換えた金額が多い時は、所得税の課税が繰り延べられ、売った年については譲渡所得がなかったものとされます。
②譲渡所得から最高5,000万円までの特別控除を差し引く特例
①と②はどちらかのみの選択適用となっています。
また、代替地を提供した人についても特例が設定されおり、自治体等と用地の提供者、代替地を提供する人の三者で一括契約をした場合には、代替地を譲渡した人については最高1,500万円の特別控除が受けられます。
◆補償も厚いが問題も多い
補償制度が充実している半面、用地買収には住民の反発も多く、最近もお寺の敷地を横切る幹線道路建設について「計画にかかっていない部分の墓は移転の対象になっておらず、墓全部と本堂合わせて一つの寺という認識がされない」といった問題が報道されています。
◎画像は2024年7月に旅行したイタリア「ピザの斜塔の頂上付近にある鐘」です。296段の階段を登ってたどり着きました。ちょっとくたびれたけど、頂上付近からの眺めはとてもよかったです。旅っていいですね。
◆令和6年10月より社会保険適用拡大
社会保険の適用拡大とは短時間労働者の社会保険の加入対象を拡大する制度改正です。今まで2度制度拡大され最初は被保険者500名以上企業、2度目は100名を超える企業に、そして令和6年10月に50名を超える企業に適用されます。適用基準は
・週の所定労働時間が20時間以上
・所定内賃金が8.8万円以上
・昼間学生でないこと
・雇用期間が2か月以内に限られていないこと
◆適用拡大を望まない人もいる
対象者となった方の中には社会保険の加入を嫌う短時間労働者もいます。配偶者の扶養に入り保険料を払わずに適用を受けている3号被保険者に該当する場合です。自ら社会保険に加入すると健康保険料と厚生年金保険料を負担することになるので手取りは減るでしょう。
また、配偶者(夫)の会社の配偶者手当の条件が扶養に入っていることとなっていると、配偶者の給与から手当が外される場合もあります。つまり世帯年収が減少します。こうした状況を不利益として加入を避けようとする動きがあります。
◆転職か労働時間の短縮か
新たに社会保険に加入することを避ける方法は加入者の少ない事業所に転職するか、今の会社に相談して1週間の所定労働時間を20時間未満とすることですが、そのために転職して不慣れな職場に就いて慣れるようにするのか、また、現在の労働時間を週20時間未満にすれば雇用保険からは抜け、今まで払ってきた雇用保険料は無駄になりますし退職しても雇用保険は受け取れません。現在、社会保険適用拡大は今後も従業員数に関係なく進める案が検討されています。
◆メリットもあり
加入により国民年金だけよりも将来受け取る年金額が増えることは明らかです。健康保険も傷病手当金や出産手当金も受けられます。会社は対象となる方には個別説明が必要です。負担する保険料額や配偶者の給与が変化する点も説明が必要でしょう。
キャリアアップ助成金の年収の壁対策「社会保険適用時処遇改善コース」の利用等も検討してみてはいかかでしょう。
◎収用等により土地建物を売った時の特例
◆憲法で保障されている地上げ?
公共の利益となる事業(公共事業)のために、事業用地の取得が必要となる場合、国や地方自治体等は任意による売買契約により、土地を取得します。ただし、任意買収は権利者である相手の同意が必要ですから、相手がノーと言えば事業が進まなくなってしまいます。
そのためどうしても土地を取得しなければならない際には、土地収用法という権利者の意思に関わりなく、土地を取得できる制度が設けられています。土地収用法は日本国憲法第29条で「財産権の保障」をする一方で、「私有財産は正当な補償の下に、公共のために用いることができる」という規定を受けて、土地を収用できる要件と手続き、損失の補償などについて定めています。大げさに言うと公共事業の地上げは憲法で保障されているので、これを不服とする場合は憲法改正する必要があります。
◆税制でも補償されている
土地収用法やその他の法律で収用権が認められている公共事業のために土地建物を売った場合には、課税の特例が用意されています。
①対価補償金等で他の土地建物に買い換えたときは譲渡がなかったものとする特例
売った金額より買い換えた金額が少ない時は、差額を収入金額として譲渡所得の計算を行い、売った金額より買い換えた金額が多い時は、所得税の課税が繰り延べられ、売った年については譲渡所得がなかったものとされます。
②譲渡所得から最高5,000万円までの特別控除を差し引く特例
①と②はどちらかのみの選択適用となっています。
また、代替地を提供した人についても特例が設定されおり、自治体等と用地の提供者、代替地を提供する人の三者で一括契約をした場合には、代替地を譲渡した人については最高1,500万円の特別控除が受けられます。
◆補償も厚いが問題も多い
補償制度が充実している半面、用地買収には住民の反発も多く、最近もお寺の敷地を横切る幹線道路建設について「計画にかかっていない部分の墓は移転の対象になっておらず、墓全部と本堂合わせて一つの寺という認識がされない」といった問題が報道されています。
◎画像は2024年7月に旅行したイタリア「ピザの斜塔の頂上付近にある鐘」です。296段の階段を登ってたどり着きました。ちょっとくたびれたけど、頂上付近からの眺めはとてもよかったです。旅っていいですね。
2024年9月9日更新
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