今回の最新情報では、前回に引き続き令和6年度の確定申告における改正点を取り上げます。住宅を購入等する方には関心の高い住宅ローン減税について説明します。
(1)住宅ローン減税とは
①住宅ローン減税の概要
住宅を新築・取得等するにあたり10年以上の住宅ローンを組んだ場合、年末借入金残高の0.7%の金額をその年の所得税額から最大13年間差し引くことができる減税措置です。ただし、「省エネ基準適合住宅」や「その他の住宅」など住宅の種類により借入限度額が定められており、借入限度額を超えた部分は減税対象にはなりません。なお、所得税で控除しきれない場合は翌年の住民税から控除できますが、納めた税金以上は控除されません。
(2)住宅ローン減税の改正点
令和6年度の確定申告では、住宅ローン減税の改正が行われます。従来にくらべて減税額が縮小しますが、子育て世代・若者夫婦世代は縮小が見送られます。
①省エネ基準を満たさない住宅は対象外
従来は「長期優良住宅・低炭素住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」「その他の住宅」の4つのケース毎に借入限度額が定められていました。しかし、昨今の省エネ対策の強化により一定の省エネ基準適合が必須条件となり、令和6年度から省エネ基準を満たさない「その他の住宅」は住宅ローン減税の対象外になりました。なお、令和5年までに建築認定を受けた場合や令和6年6月中に工事が完了した場合は、省エネ基準を満たさなくても対象になります。
②借入限度額の縮小
令和6年度から、新築や買取再販住宅での借入限度額が縮小されます。住宅ローン減税は、最大で借入限度額に0.7%をかけた金額が減税額になるため、借入限度額の縮小は減税額の減少につながります。借入限度額の縮小は、住宅の種類により異なります。
◎長期優良住宅・低炭素住宅:4,500万円(500万円縮小)
◎ZEH水準省エネ住宅:3,500万円(1,000万円縮小)
◎省エネ基準適合住宅:3.000万円(1,000万円縮小)
③子育て世代・若者夫婦世代は見送り
借入限度額の縮小について、子育て世代・若者夫婦世代は改正が見送られます。ただ、子育て世代・若者夫婦世代でも、省エネ基準を満たさない住宅は減税対象外になります。
④その他
新築住宅の要件緩和措置が見送られます。合計所得金額1,000万円以下の場合には、床面積要件を50㎡から40㎡に緩和する措置が取られていますが、この緩和措置が1年延長されます。
以上が、令和6年度の確定申告での住宅ローン減税の改正になります。結果として減税額がゼロになる又は縮小されることになりますが、子育て世代・若者夫婦世代は減税額の縮小が見送られます。
住宅ローン減税は適用条件などが非常に複雑な制度のため、不動産会社や銀行等に相談するか、国税庁など関係機関のホームページを参考にして確認することをおすすめします。末尾に関係機関のホームページを掲載しましたので、こちらをご参照下さい。
(2025年2月23日)