最近ニュースで耳にする「給付付き税額控除」。新総裁に選出された高市氏も、就任会見で「給付付き税額控除」の具体化に向けて議論を進める意向を明らかにしました。
では、この「給付付き税額控除」とは、どのような仕組みなのでしょうか。今回の最新情報では、新たな減税政策として注目される「給付付き税額控除」について取り上げます。
(1)定額減税の「定額減税補足給付金」と似ている
昨年度実施された定額減税では、4万円を減税(所得税から3万円・住民税から1万円)する仕組みでした。この定額減税で問題になったのが、定額減税を全額引くほど税金が多くない場合の処理でした。結果として、全額引ききれない方に対しては「定額減税補足給付金」が給付されることになりました(こちらは、2025年1月30日の最新情報「令和6年度定額減税不足額給付金」をご参照ください)。
議論されている「給付付き税額控除」は、この「定額減税補足給付金」と同じように税額控除と現金給付を組み合わせる仕組みです。その仕組みについて詳しく解説します。
(2)「給付付き税額控除」の仕組み
「給付付き税額控除」は、税額控除と現金給付を組み合わせた仕組みです。税額が減税控除額より高い場合には税額控除のみ適用され、税額が減税控除額より低い場合には税額控除と現金給付が適用されます。そして、税額がない場合には現金給付のみ適用されます。見本をもとに考えてみましょう。
①税額が減税控除額より高いAさんの場合
税額控除の金額が10万円、所得税額が20万円のAさんの場合を考えてみます。
Aさんは、所得税20万円から税額控除額10万円が引かれ、10万円が納税額になります。
②税額が減税控除額より低いBさんの場合
税額控除の金額が10万円、所得税額が5万円のBさんの場合を考えてみます。
Bさんは、所得税5万円から税額控除額10万円が引かれ、納税額がゼロになります。さらに、引ききれなかった差額の5万円が現金で給付されます。
③税額がゼロ(非課税世帯)のCさんの場合
税額控除の金額が10万円、所得税額がゼロのCさんの場合を考えてみます。
Cさんには、10万円全額が現金で給付されます。
税額控除のみにすると税額が低い方や税額がゼロ(非課税世帯)の方に減税の恩恵が届かず、不公平な仕組みになってしまいます。しかし、現金給付をあわせて適用することで、負担軽減の恩恵が公平に届くように考えられています。
(2025年10月13日)