昨今、金の価格が大きく上昇しています。国内では金1グラム当たり2万円を突破しました。さて金価格の高騰により、保有している金をお金に換えるために金を売却して利益が出た場合、税金はどうなるでしょうか。大いに気になるところです。
金の売却益は総合課税
金の売却は「総合課税」となっています。総合課税とは、給与や年金、事業所得、不動産所得などといった他の所得と合算した合計所得に対して税率がかけられ、税額が算出されます。累進課税の対象となります。
個人の金地金売却益は、「譲渡所得」または「雑所得」扱いです。
最高税率は、所得税45%+復興特別所得税2.1%+住民税10%=最大55.945%。
利益の半分が税金となって消える可能性があります。
税額はどう決まるのか
課税される金額や税率は、金をどのくらいの期間所有していたかによって変わります。
所有期間が5年以内の場合:短期譲渡所得
売却価格 -(購入価格 + 譲渡費用)- 特別控除50万円
所有期間が5年超の場合:長期譲渡所得
(売却価格 - (購入価格 + 譲渡費用)- 特別控除50万円)÷ 2
5年以上が経過するほうが課税対象となる金額が半分になるため、比較的節税効果が得られますが、3割弱税金で消えます。
購入証明書を絶対に保管する
購入時にもらう購入証明書や領収書の保管が欠かせません。これらは譲渡所得を算出する「取得費」の根拠となる書類です。
もし紛失すると取得費不明とされ、売却額の95%が利益とみなされてしまい、利益の約半分が消えてしまう危険性があります。再発行は難しい場合が多いので、購入後は書類を必ず保管しておきましょう。
200万円以下は税務署にバレない?
金の売却益が50万円を超えるには確定申告を行う必要があります。
現在では売却価格が200万円を超える取引の場合、売却者は買い取り業者にマイナンバーを提示する義務があります。また、買い取り業者は売却金額や売却者の情報を「支払調書」として税務署に報告しなければなりません。
あくまで200万円は業者の報告義務のラインであって売却者の納税義務とは別です。年間利益が200万円以下でも50万円を超えていればでも申告義務はあります。そのため税金を払いたくないなどの理由で申告を怠ると税務署から指摘される可能性があり、延滞税などペナルティがかかってしまい逆に損する可能性があります。