消費税のインボイス(適格請求書)制度で事業者の負担を軽減する「2割特例」と「8割控除」と呼ばれる経過措置は、令和8年9月末で適用期限が終わりますが、延長については今のところ政府から言及されていません。一方でこれらの経過措置を利用した租税回避スキームが問題になっております。
2割特例を利用したスキーム
もともと消費税の課税事業者である法人が、インボイス発行事業者の登録を受けた新たに設立した法人等に取引主体を変更した上で、新たに設立した法人等の申告で2割特例を利用する。仕入税額控除はキープされたままグループ全体では消費税を納める額は軽くなるという仕組みです。
8割控除を利用したスキーム
グローバル企業傘下の日本法人(課税事業者)が同傘下の外国法人等(免税事業者)から商品を仕入れる際に日本国内の倉庫に搬入されたものを仕入れることで、免税事業者である外国人などから商品を仕入れることで、免税事業者である外国法人等からの国内仕入れとして8割控除を適用。本来、8割控除は国内の小規模事業者からの仕入れにインボイスが与える影響を和らげる仕組みですが外国法人を含む免税事業者からの仕入れに適用することでグループ全体の消費税納付額を軽くした形になります。
いずれの場合も零細企業への配慮から生まれた軽減措置ですので、一定の批判が生じるのもやむなしですが、税法に沿っているのも事実です。何らかの結論・対策が待たれます。