苅田吉富 税理士・行政書士・中小企業診断士事務所

Ⅰ　電子帳簿保存法
　令和6年からはネットでの商取引やオンラインでの受発注業務の請求書や納品書は、電子データでの保管と財務ソフトの備え付けが義務化されました。
　電子帳簿保存法は電子帳簿保存制度、スキャナ保存制度、電子取引に係る保存制度の３つの制度をいいます。
　会計処理に関しては記帳代行を委託する場合、事業所に仕訳帳、総勘定元帳が表示できる電子帳簿保存法に規定する機器がなく、また、決算後にまとめて記帳代行をすることは認められていません。
　一度入力した場合、削除訂正は行えず、逆仕訳による訂正となり、削除と訂正の記録が必要となっています。　
　この電子申告帳簿方に合致した財務会計ソフトは
①　記録など最初の段階から一貫してコンピュータを使用して作成していること
②　使用したシステムに関する概要書や取扱説明書など、操作に関する説明書の備付けがあること
③　ディスプレイやプリンタなどを備付け、記録事項を整然とした形式及び明瞭な状態で、速やかに画面または書面に出力できること
④　税務職員によりダウンロードが求められた際は応じることが条件となっています。
Ⅱ　検索機能
規則第２条第６項第６号
①取引年月日その他の日付、取引金額、取引先を検索の条件として設定することができること
②日付又は金額に係る記録項目については、その範囲を指定して条件を設定することができること
③二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができること、の３つの要件が求められています。
Ⅲ　会計ソフト
　勘定奉行11は年間（税抜き）96，000円はJIMA認定の改正電帳法に対応し、タイムスタンプ自動付与のクラウドサービスです。
　弥生会計プロフエッシヨナルはサポート契約の内容により年間50，800円、67，700円、95，600円です。
　freeは年間サポート契約の有無により23，760円、47，760円です。
　会計王は買取で44，000円、メンテ料38，500円です。
　選択する際は給与ソフトや販売ソフトと連動しているか、内訳書・概況書も作成できるかといったことで判断してください。
Ⅳ　電子データにタイムスタンプを付す方法
一般財団法人日本データ通信協会の認定事業者と契約します。
発行者のタイムスタンプ付与のみでも認められます。
小規模企業ならスマホでの撮影でも可能です。
タイムスタンプが押されていない領収書は原本として扱うことはできません。
紙の原本は引き続き保管する必要があります。
Ⅴ　タイムスタンプの付与が必要な書類
１．契約書、領収書など、またこれらの写し
①　メール送信されてきた請求書のPDFファイル
②　ネットショップなどで事務用品や消耗品を買って領収書がメールで来た
③　実店舗での備品購入などのオンライン決済
④　ネットショップの売上の記録や領収書
⑤　LINEやInstagramのメッセンジャーでの直接売買
２．預かり証、借用証書、預金通帳、小切手、約束手形、契約の申込書、請求書、納品書、送り状、輸出証明書
３．検収書、入庫報告書、貨物受領書、見積書、注文書、契約の申込書の取引の記録・帳簿は、電子データで保管しなければなりません。
Ⅳ　料金
アマノタイムスタンプサービス3161の場合
初期費用　アカウント発行費用：1アカウントにつき6,000円（税抜）
月額基本料金8,000円（税抜）1アカウントにつき管理費用として500円（税抜）
発行費用　月1,000スタンプまでは無料。
超過分については、8円/1スタンプ(税抜)が加算。
Ⅵ　販売管理　
①　ソリマチ販売管理ソフト
１．「ダウンロード」ボタンより「VM1Start_Set.exe」を任意のフォルダに保存。
２．「VM1Start_Set.exe」をダブルクリックしてファイルを任意のフォルダに解凍。
３．「電子帳簿保存BOXスタートアプリ」を起動すると既定のブラウザが起動。
４．「安心データバンク」で登録されたシリアルナンバーとパスワードを入力しログイン。
５．「電子帳簿保存BOX」を利用できます。
②　弥生販売管理
③　商蔵奉行