Ⅰ 令和8年改正
被相続人等が課税時期前5年以内に買った賃貸不動産は、路線価・固定資産税評価ではなく、購入価額の80%で評価されます。
令和9年1月1日以後に相続等により取得をする財産の評価に適用します。
ただし、当該改正を通達に定める日までに、被相続人等がその所有する土地(同日の5年前から所有しているものに限る。)に新築をした家屋(同日において建築中のものを含む。)には適用しません。
Ⅱ 土地
1.宅地は路線価に面積を乗じて計算します
アパートの場合貸家建付地割合(1-借地権×借家権)を控除
第1表
所在地、所有者、使用者、地目、地積
路線価 正面、側方 側方 裏面
間口距離、奥行距離
利用区分、地区区分、奥行価格補正
二路線加算
間口狭小、不整形地、陰値割合
特殊事情 無道路地、崖地、私道、高圧電線
第2表
セツトバック
貸宅地 借地割合
貸家建付地、地上権、借地権、転貸権
2.換地、ハザードマツプ、文化財の埋蔵確認
仮換地の価額に相当する価額によって評価します。
3.借地権
自用地価額(路線価額)-自用地価額×借地権割合(路線価図に記載)
4.貸家建付地
貸宅地の賃借割合は関東と関西では異なります。
貸家建付地の価額 = 自用地としての価額 - 自用地としての価額 × 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合
5.共同ビルの敷地
個々の宅地が他の筆の宅地と一体となって利用されているのであれば、他の筆の宅地をも併せた、利用の単位となっている1画地の宅地の価額を評価した上で、個々の宅地を評価するのが合理的です。
6.地上権に準ずる権利として評価することが相当と認められる賃借権
アスファルト舗装やフェンス等の駐車場設備を土地の借主負担で造ることを認めるような契約の場合には、土地の賃貸借になると考えられます。
その土地の自用地としての価額から、賃借権の価額を控除した金額によって評価します。自用地としての価額に乗じる割合の表
賃借権の残存期間 5年以下 5年超10年以下 10年超15年以下 15年超
割合 5% 10% 15% 20%
7.私道 0.3 通り抜けの場合は評価なし
8.小規模宅地の評価減
子供が同一生計親族の場合、親から借りている土地に関する権利が無償の使用貸借であれば、同一生計親族の居住用と取り扱われ特定居住用宅地等の特例の適用が可能です。
① 20%評価の特定居住用宅地の摘要面積は330平方メートル
② 被相続人の貸付事業用の宅地等は200平方メートルまでは50%評価
限度額 ①×200/330 +②≦200㎡
令和3年4月1日以降は貸付事業用宅地等の範囲から「相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等」は原則「3年縛り規制」の対象となり、小規模宅地等の特例の適用はできなくなりました。
9 農地
市街化調整区域は純農地および中間農地の価額は、倍率方式によって評価します。
雑草が生い茂っていて耕作していない農地であっても放水路がありすぐに農地となる場合は倍率方式の農地で評価します。
(1) 純農地
農業振興地域は、農業の振興を促進することを目的とする地域で、農用地区域とその指定を受けない区域に分かれます。
純7.8
(2) 中間農地
上記以外の地域
中7.9
雑種地の価額は、現況に応じ、状況が類似する付近の土地について評価した1平方メートル当たりの価額を基とし、位置、形状等の条件の差を考慮して評定し評価します。
市街地周辺農地の価額は、その農地が市街地農地であるとした場合の価額の80パーセントに相当する金額によって評価します。
砂利を入れて駐車場や資材置き場に使用している場合の農地の価額は、宅地比準方式により評価します。
近傍地比準方式
Ⅲ 家屋
固定資産税評価証額
固定資産税評価証明書は毎年4月1日の時点で年度が変わります。
アパート等の場合 貸家権 0.3 控除
Ⅳ 預貯金
既経過利息追加
過去5年間の入・出金で、被相続人の財産である場合は加算
Ⅴ 上場株式
その株式が上場されている金融商品取引所が公表する課税時期の最終価格
Ⅵ 取引相場のない株式
(1)原則的評価方式
① 大会社
類似業種比準方式
② 小会社
純資産価額方式
③ 中会社
大会社と小会社の評価方法を併用して評価します。
(2)配当還元方式
Ⅶ 生命保険金
すべての相続人が受け取った保険金の合計額が次の算式によって計算した非課税限度額を超えるとき、その超える部分が相続税の課税対象になります。
500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額
なお、相続人以外の人が取得した死亡保険金には、非課税の適用はありません。
